空間デザインと
グラフィックデザイン

横井慎一郎 – 空間デザインと グラフィックデザイン

空間デザインと
グラフィックデザイン

HiGe creative partner デザイナー
横井 慎一郎(よこい しんいちろう)

空間デザインと
グラフィックデザイン

店舗を中心に様々な空間デザインを手掛けるハイジクリエティブパートナー。
同社とザ・カンパニーの関係性はハイジクリエイティブパートナーが空間デザインを行い、館内サインをザ・カンパニーが手掛けることで一つの空間を作り上げる。
Photo: Kazunari Ogawa
Edit: Keisuke Tachibana
デザインと言っても様々なジャンルがあります。中でも横井さんが手掛ける空間デザインとは具体的にどのようなお仕事ですか?
横井
基本的にはデザインってどれもそうだと思うんですけど、最終的には壁の色を何にするかとか、床の色になにを塗るのかとか、どう照らすかとか、そういう話になるのだけれど、デザインっていうのは問題を解決する手段と考えて、社会の問題を解決する手段と考えているから、ぼくはデザインを通してクライアントが抱えている問題だとかを解決してあげているという気持ちでいます。
なるほど。デザインは「問題を解決する手段」という部分、すごく共感できます。その「問題を解決する手段」という中でも横井さんが特に心がけていることはありますか?
横井
そうですね。問題解決型というだけの視点でいうと、どうしても陳腐なものというか無味乾燥のもの、硬いものにどうしてもなってしまいます。僕はもう一方で商業デザインというベースでも仕事をしているので、もうちょっと、そこに気分が盛り上がる要素とか、楽しい気分になるとか、そういう部分、なんていうかキラッとしている要素をどう入れるかっていうのを気にしていますね。
商業デザインというお話もされていましたが、世の中のほとんどは商業デザイナーだと思うんですけど、横井さんは空間以外にもプロダクトデザインもされてますよね?空間デザインとプロダクトデザインの発想の違いとか考え方の違いなどがあれば、そのあたりをおしえてください。
横井
今手がけさせてもらっている仕事はインテリアがメインなんですけど、そのプロダクトを使って、空間演出が簡単にできる…なんていったらいいのだろうな。笑
さっきの話にあったキラッとしたものだったり、ワクワクを提供できるようなもの?
横井
そうですね。どうしても単純に木をポンと置くとかだと最初の話じゃないけど、無味乾燥したものになりがちと言うか、実用性を第一に考えてしまいます。でもプロダクトの場合、そこは勿論なんだけど、比重でいうと「楽しさ」みたいな部分を重要視しているのと、拡張性というのを常に意識していますね。

パズルを並べた時みたいにきれいにだとか、空間を数で演出したときにどうきれいに見えるかとか。その並べる作業もユーザーが楽しめるとか、そういった意味での拡張性はすごく意識してます。

その単体での美しさと同時に、それが複数並んだ時にきれいさが維持できるかとかを今のプロダクトは意識してますね。
今回は「空間デザインとグラフィックデザイン」というテーマですが、前回、ザ・カンパニーにご依頼頂いたプロジェクトがまさにテーマ通りの内容かと思います。そのプロジェクトの概要となぜそこにデザインが必要だったかを聞かせてください。
横井
はい。大阪の難波にある100年近く続いている大型スパの改装ですね。そこにホテルを導入して新たなサービスを提供するというプロジェクトでした。

そこでの問題点というか、ご代表の思いとしてはやはり老舗なのでお客様も年齢が高くなっていってる。そのお客様が来ていただける事はとても大事なことだけれども、社長も今我々と同じくらいの年齢、つまり30代〜40代だから、今後を見据えるとその世代もしくは、もっと若いお客様を引き込んでいきたいというのが課題となっていました。

新しいサービスを始めるにあたって、そういった問題点を解決するためにこのプロジェクトがスタートしました。
施設自体も大きな施設でしたよね。今回ザ・カンパニーは館内サインのデザインという部分で参画させてもらったのですが、こういうサインなどのグラフィックの部分などを外注に頼むということはよくあることなんですか?
横井
僕が独立する前はよくやっていたのですけど、僕が独立してからはグラフィックデザイン会社に外注として入ってもらったっていうのは初めてですね。
今回のプロジェクトにおいて、なぜザ・カンパニーに仕事を依頼して頂いたんでしょうか?
横井
なんて言ったらいいんだろうな。客層を変えていくにあたって、今までのような重さよりも、さっき言ったようなキラッとした要素だったりチャラっとした部分がほしかったんですよね。

アカデミックなグラフィックっていうよりは、もうちょっと受け入れられやすいテイストというか。
ある種のゆるさみたいなこと?
横井
そうですね。ゆるさもそうですし、ガチガチに決まったコンセプチュアルなものではなく、こんなのいいよねとか、あんなのいいよねみたいな雰囲気で進めたかったんですよね。

じゃ、全部やっちゃう?みたいな。

そういうノリで進められる人だったり、アウトプットが出来る人、なんだろう、過去にとらわれていない「今の感覚」をちゃんと持っている人たちと仕事がしたいなと思っていたんですよね。もっと言うと僕とは違う感性の人がよくて。

それで考えていたら「あ、ザ・カンパニーさんとしたい!」ってなったんです笑
ありがとうございます笑 実際にグラフィックデザイン事務所であるザ・カンパニーと仕事をしてみていかがでしたか?
横井
まず、結論としてはすごく満足しているし、雰囲気重視とは言ったけれどもやっぱり建築みたいなおおきなプロジェクトって、アウトプットもそうだけど、関わる人が多い分、進め方もデザインしなければならないんですよね。そういった意味でもすごくうまく仕事の流れにも順応してもらって、ストレスなく仕事が進められたかなって。
ちょろっとケンカしたりもしましたけどね。
横井
いいんだよ、それがあったほうが笑
向き不向きがいろんなところにあるとおもうんですけど、グラフィックデザイン事務所を選ぶ基準みたいなものを教えてください。
横井
まず仕事以前として、人として魅力的であるとか、そういう部分が感じられる人が会社にいるかどうかはすごく大事だと思いますね。そして仕事の面においてはセンスとかは勿論大事なんだけど、というよりそこがないと土俵に上がらないので。

なのでそれが前提の上でやっぱり当事者意識を持ってもらってるかどうかはすごい大事にしてますね。

変な責任感はいらないんだけど、当事者意識があればいいものが出来ると思っています。

その点でザ・カンパニーさんはその意識をしっかり持っていてくれるのですごい助かりますね。
その点でいうと、また仕事をしたいと思ってくれてますか?笑
横井
そこは勿論ですね。ぜひ。
ありがとうございます!
では最後に横井さんの今後の展望をお聞かせ下さい。
横井
いい意味で身の丈にあったというか、自分がこの人と一緒に仕事したいなとか、楽しそうだなとか、向こうに求めてもらったこととかに答えられる仕事がつづけばいいなと。無理はしたくないですよね。
横井さんらしくだよね。僕も全く同じ考え方です笑 今回はありがとうございました!

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