種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、編集
仕様: A4サイズ/22P
費用: ¥1,300,000(撮影、印刷費除く)
さらに詳しく
種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、編集
仕様: 変形サイズ/20P
費用: ¥900,000(印刷費除く)
さらに詳しく
種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、印刷
仕様: 変形サイズ/16P
費用: ¥670,000(印刷費除く)
さらに詳しく
種別: ポートフォリオ
内容: 企画構成、デザイン、印刷
仕様: A4変形サイズ/24P
費用: ¥640,000(印刷費除く)
さらに詳しく
種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン
仕様: B5サイズ/8P
費用: ¥250,000(印刷費除く)
さらに詳しく
種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、編集、印刷
仕様: A4サイズ/8P
費用: ¥340,000(印刷費除く)
さらに詳しく
種別: カタログ
内容: 企画構成、デザイン
仕様: B5変形/60P
費用: ¥1,800,000(印刷費除く)
さらに詳しく
種別: カタログ
内容: 企画構成、デザイン、編集、印刷
仕様: B5サイズ/20P
費用: ¥760,000(印刷費除く)
さらに詳しく
種別: リーフレット
内容: デザイン、撮影、印刷
仕様: 変形サイズ/蛇腹6P
費用: ¥150,000(撮影・印刷費除く)
さらに詳しく
種別: カタログ
内容: 企画構成、デザイン
仕様: A4サイズ/44P
費用: ¥1,250,000(印刷費除く)
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種別: カタログ
内容: 企画構成、デザイン
仕様: 変形サイズ/28P
費用: ¥680,000(印刷費除く)
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種別: ブランドカタログ
内容: 企画構成、デザイン、撮影、印刷
仕様: 変形サイズ/20P
費用: ¥700,000(撮影・印刷除く)
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種別: フリーペーパー
内容: 企画構成、デザイン、編集、撮影、印刷
仕様: 変形サイズ/蛇腹8P
費用: ¥460,000(撮影・印刷除く)
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種別: リーフレット
内容: 企画構成、デザイン
仕様: 見開き4P
費用: ¥120,000(印刷費除く)
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種別: ショップカード
内容: 企画構成、デザイン、編集、撮影、スタイリング、印刷
仕様: 変形サイズ/蛇腹10P
費用: ¥260,000(撮影・印刷費除く)
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種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、印刷
仕様: A4サイズ/24P
費用: ¥650,000(印刷費除く)
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種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、編集、印刷
仕様: 変形サイズ/16P
費用: ¥690,000(印刷費除く)
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種別: ポートフォリオ
内容: 企画構成、デザイン、印刷
仕様: 変形サイズ/20P
費用: ¥320,000(印刷費除く)
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種別: リーフレット/LookBook
内容: 企画構成、デザイン、編集、撮影、スタイリング、ヘアメイク
仕様: 変形サイズ/蛇腹8P
費用: ¥220,000(撮影費除く)
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種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、印刷
仕様: A5サイズ/8P
費用: ¥350,000(印刷費除く)
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種別: 会社案内
内容: 企画構成、デザイン、編集、印刷
仕様: A4サイズ/4P
費用: ¥245,000(印刷費除く)
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種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、編集、撮影、印刷
仕様: A4サイズ/12P、変形サイズ/6P
費用: ¥700,000(撮影・印刷費除く)
さらに詳しく
種別: 会社案内/パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、編集、印刷
仕様: A4サイズ/12P
費用: ¥500,000(印刷費除く)
さらに詳しく
種別: パンフレット
内容: 企画構成、デザイン、編集、撮影、スタイリング、印刷
仕様: A4変形サイズ/20P
費用: ¥900,000(撮影・印刷除く)
さらに詳しく
種別: ブランドパンフレット
内容: 企画構成、デザイン、編集、撮影、スタイリング、印刷
仕様: B5変形サイズ/16P
費用: ¥600,000(撮影・印刷除く)
さらに詳しく
種別: ブランドカタログ
内容: 企画構成、デザイン、編集、撮影、スタイリング、へアメイク、印刷
仕様: 変形サイズ/12P
費用: ¥600,000(撮影・印刷除く)
さらに詳しく
種別: カタログ
内容: 企画構成、デザイン、編集、撮影、スタイリング、印刷
仕様: A4変形サイズ/24P
費用: ¥820,000(印刷費除く)
さらに詳しく
muroffice
ディレクター 中室太輔
株式会社TSUBASA代表取締役
南葛SC 代表取締役専務兼ゼネラルマネージャー
REAL SPORTS 編集長 岩本義弘
ヨコハマ・フットボール映画祭
実行委員長 福島成人
株式会社YDKテクノロジーズ
第3営業本部(航海機器)
海外営業部 課長 佐野貴広
株式会社セイバン
執行役員
MONOLITH エクゼクティブマネージャー 桒田康治
大京建機株式会社
代表取締役社長 内田隆一
帝人フロンティア株式会社
衣料営業企画部第一課 阿部敬介
株式会社アーバンスペース
代表取締役 中島謙二
株式会社八城地建
代表取締役社長 吉田 篤史
株式会社PR TIMES
マーケティング本部
マネージャー 村田悠太
村石建工株式会社
取締役 村石 玲王奈
水野ミリナー株式会社
プレス 諸星美穂
HiGe creative partner
デザイナー 横井慎一郎
モバーシャル株式会社
取締役CMO 山下悟郎
PIANTA×STANZA
ディレクター 大山雄也
防衛、環境計測、航海、燃焼の4つの分野における「測る」を実現するため数々のプロダクトを開発するYDKテクノロジーズ。
2020年10月より社名が横河電子機器からYDKテクノロジーズに変更するにあたり、会社案内をリニューアル。弊社では日本語版と英語版の2つを担当。
これまでは説明コンテンツが多く、読みこまなければ伝わらなかった同社の美しいプロダクトをよりシンプルかつ魅力的に伝えるためのカタログを提案。強みである特殊なプロダクトの魅力が最大限に伝わるカタログに仕上がりました。
Creative Director:橘啓介(The Company) Designer:相村満(The Company)
Editor:木村浩章
Photographer:小川一成
自動車ショールームのCIマネージメント、CIサイン企画・製作・施工を展開する「株式会社アーバンスペース」の会社案内を制作。
設計から施工までトータルディレクションする同社の技術力・対応力を伝えつつ、豊富な実績を設計コンセプトとともに写真で紹介する構成。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
デジタル動画制作のプロフェッショナルであり、「デジタルビデオエージェンシー」としてマーケティングはもちろん、様々な角度からの動画活用を提案するモバーシャルのコーポレートプロフィールのデザイン制作を担当。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
デジタル動画制作のプロフェッショナルであり、「デジタルビデオエージェンシー」としてマーケティングはもちろん、様々な角度からの動画活用を提案するモバーシャル。
今回は毎年作られる動画の中でも選りすぐりの作品を一冊にまとめたポートフォリオのデザイン/ディレクションをザ・カンパニーで制作。
デジタル領域での制作物に特化しているからこそ、アナログである「紙」の制作物にこだわる同社。
会社案内などで見受けられる押し付けがましい作品集にするのではなく、雑誌のようにパラパラとめくりながら「見る」だけではなく、「読める」を意識したデザイン・構成が特徴。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
アニメーション制作、映像制作、VRシアター運営を展開する
「株式会社DMM.futureworks」の会社案内を制作。
アニメイベントでの配布を考慮し、豊富なアニメーション制作実績を多く紹介する構成。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
WEB PR業界のリーディングカンパニーであるPRTIMES。同社の会社案内/パンフレットを担当。
デジタル領域に関して絶対的な地位にあるからこそ、紙を使うパンフレットではアナログの質感を表現。
同社が持つ硬さと時代の先端をいく柔らかさを視覚的に理解してもらうため、メインビジュアルは勿論、随所にグラフィックを多様したパンフレットに仕上げた。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
2017年AW
2017年SS
2016AW
2016SS
2015AW
2015SS
2014AW
2014SS
2013AW
2013SS
2012AW
2012SS
2011AW
2011SS
2010AW
アウトドアブランドMOUNTAIN HARDWEAR(マウンテンハードウエア)のカタログデザインを担当。
ハイスペックな商品の 細かな特性をユーザーに伝え、ユーザーにアクティビティ時のイメージを喚起させることを意図する。
designer:相村満 (The company co.,ltd)
1983年にNYCで誕生したストリートバッグブランド「ManhattanPortage 」(マンハッタンポーテージ)
NYCの刻々とかわりゆくカルチャーと共に成長を続ける同ブランドのカタログデザインを担当。
ただ単にアイテムを見せる、ただかっこよく見せるという事ではなく、長い歴史と共に育まれたカルチャーを反映すべく、ストーリーを持たせた展開にし、都会的なクールな印象もありながら、女性らしい可愛らしさを合わせて表現した。
紙は質感のあるアラヴェールを使用し、サイズはコンパクトなB5サイズにまとめた16ページの中綴じ冊子。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村満 (The company co.,ltd)
ライフスタイルアイウェアブランド「Eyevol」と偏光レンズ専門メーカー「TALEX」のコラボレーションモデルの取扱説明書リーフレット制作。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
2022
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2011
アウトドア用品総販売代理店 VERTEX (ヴァーテックス)のカタログデザインを担当。
毎シーズン、豊富なラインナップと各商品の特性を丁寧に伝えるデザインとなっている。
designer:相村満 (The company co.,ltd)
2018SS
2017AW
2017SS
2016SS
2015AW
2014AW
2014SS
2013SS
2012SS
2011SS
2010AW
アウトドアシューズブランド「MONTRAIL」(モントレイル)。
トレイルランニングはもちろん、アドベンチャーレースからバックパッキング、クライミングに対応したハイクオリティ&ハイパフォーマンスシューズを開発するフットウェアブランドの、カタログザイン制作を担当。
designer:相村満 (The company co.,ltd)
「大自然と暮らす」をコンセプトに展開するグリーンインテリアブランド PIANTA×STANZA
総合カタログのデザイン制作を担当。
毎シーズン、同ブランドが持つ世界観を最大限に表現するために全てを作り込み撮影。
こだわりの詰まったカタログへ。
photographer:小川一成
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村満 (The company co.,ltd)
グリーンインテリアブランド PIANTA×STANZA が発行する
季刊誌「PJ-PIANTA JOUNAL」のデザイン制作を担当。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
グリーンを使ったプロダクトとオフィスや商業施設のインドアグリーンをデザインするグリーンインテリアブランド、PIANTA×STANZAの第3弾プロダクト「TORCH」(トーチ)。
弊社では「TORCH」の商品説明パンフレットのデザイン制作を担当。
photographer:小川 一成
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村満 (The company co.,ltd)
2020年7月に新たにオープンした美容室「relm」のロゴマーク・WEBサイト・ショップカード、デジタルサイネージ等のブランディング全般を担当。
菱形が連なっているような特徴的な空間は、真四角ではない元々の店舗形状をより活かすためにデザインされている。
その特徴的な形をシンボルとするため、ロゴマークを含む様々な制作物に「形」を感じられる演出を施しました。
Space Design:横井慎一郎(HiGe creative partner)
Copy Writer:木村浩章
Art Director:相村満(The Company) Creative Director:橘啓介(The Company)
同社の特徴、事業内容、実績をよりわかりやすく且つ、読み物として成立する内容でレイアウト。
単に流して読まれるものではなく、読みながら同社を理解していただくことを目的とした内容に。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村満 (The company co.,ltd)
北海道札幌市に本社を置く不動産会社、株式会社八城地建の会社紹介パンフレット制作を担当。
同社の誠実な業務姿勢と事業内容をわかりやすく表現しました。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村満 (The company co.,ltd)
フォトグラファー小川 一成氏のコンセプト作品群をまとめた写真集「FRESH ISLANDS」を制作。
シンプルな構成で作品のアイデアの伝達を強め、紙の現実性、作品テーマと色彩・発色の調和にこだわった一冊。
designer:相村満 (The company co.,ltd)
創業90年を超える帽子メーカーの老舗、
水野ミリナー株式会社が展開するブランド「BuLuka」のLookBookを制作。
クライアントの考えるターゲットを鑑みたシンプルなレイアウトにすることで洗練された印象に。
合わせて展示会での使用を考え、商品理解をより高めることを心がけた。
Stylist:真壁いずみ
Hair-make:高橋将氣
Cameraman:小川一成
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
東京都清瀬市の園芸農家「松村園芸」のロゴ、web、パンフレットの制作を担当。
表紙、裏表紙全面にクリスマスローズの写真を配置し、インパクトを与えるデザインに。
また、写真映えする紙を使用することで、よくあるパンフレットから「とっておきたい」一冊を目指し制作。
director:関口 悠太 (The company co.,ltd) designer:相村満 (The company co.,ltd)
医療業界に特化したデジタルプロモーションを展開する「MES株式会社」のサービス案内パンフレットを制作。
医療業界のデジタルマーケティングイノベーションを掲げる同社の想いとノウハウを凝縮した一冊。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村満 (The company co.,ltd)
就労移行支援(障がいがある方の就労サポート)サービスを展開する「株式会社ハローワールド」の会社案内を制作。
特徴であるマインドフルネスプログラムの導入を強調し、かつ雇用支援・特定相談支援などの充実したサポートも明確に紹介する構成。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村 満 (The company co.,ltd)
現在のメインドメインである人材再生事業にフォーカスした会社案内を制作。
同社が展開する「REBIRTHプロジェクト」をよりわかりやすく解説し、ブランド価値を高めることを目的とした一冊。
「デザイン性を高めたい」という要望と「説明もしっかりとされている」という相反する要望の両軸を同社のカラーを反映しつつ、クリアした汎用性の高いパンフレットデザイン。
director:橘 啓介 (The company co.,ltd) designer:相村満 (The company co.,ltd)
「すごい製品を提供する」ことを目的に、屋上庭園「プラスワンリビング」事業や
プレタポルテの家「プラスワンリビングハウス」事業を行う株式会社innovation。
弊社では「+1 LIVING HOUSE」の商品説明パンフレットを担当。
特別感をわかりやすく伝えることで、より一層ラグジュアリーな雰囲気に。
creative director:Keisuke Tachibana
designer:Tanuki Ando
創業90年を超える帽子メーカーの老舗水野ミリナー株式会社が開発した
洗える天然和紙素材「Aqua Melange」アクアメランジェ。
国産デニム発祥の地、岡山は倉敷発のレディースデニムブランドDenimcloset(デニムクローゼット)のカタログデザイン。
女性らしさ・可愛らしさをベースにしながらもワンランク上の上質な人に着て貰う事を想定し、
洗練された表現を意識したデザイン。
柔らかな空気感を大切にした写真を基本に、紙・ロケーション・レイアウト、その他「質感」にこだわった一冊。
アイテムスペックは別紙のクラフト紙に表記する事でカタログ自体の柔らかな印象を損なう事なく表現。
photographer:Suguru Konishi photographer:Kazunari Ogawa
Styling:Hisataka Takezaki Hair Make:Yukiko Fujinaka
Model:Rie Hirono(Gunn’s)
creative director:Keisuke Tachibana designer:Mitsuru Aimura
サッカー・フットサルを楽しむ全ての人をサポートするフットボールブランドDUELO(ドゥエロ)
の2014SSカタログのデザイン。
パルセイロ長野をはじめ、多くのチーム・選手をサポートする同ブランドがこれまで培ってきた技術を更に昇華させるべく、
ポップな印象だったカタログからアスリート向けへとブランドイメージを一新し質実剛健さを表現。
photographer:Kazunari Ogawacreative
director:Keisuke Tachibana designer:Yusuke Kutsuno(Folk Design)
国内外のファッションブランドを中心にブランディングや企画、PRと幅広く活躍するmurofficeの代表 中室太輔さん。
ファッションのプロフェッショナルが見た、ブランディングとPRの潮流とは。
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Jyuri Kuwahara
まず初めに、中室さんは普段どんなお仕事をされていますか?
murofficeの仕事としては、ファッションをメインにPRをしています。
数あるPR施策の1つに媒体掲載があって、その受け皿の1つとしてショールームも運営しています。ショールームにサンプルを展示して、スタイリストや雑誌、ファッション誌の編集者の方がサンプルを持っていって、雑誌媒体であれば誌面として掲載します。それがエンドユーザーに情報として伝わって、それが売上につながったり、ブランディングに繋がったりという流れです。
僕の仕事やスタッフの仕事としては、ブランドをブランディングしていく上で必要な要素がなんなのか、それを使ってどうアウトプットしていくか、どうやって世の中に対して訴えていくのかを常に考える仕事です。
だんだんスポーツブランドやアウトドアブランドが、ファッションという側面に収益をする時代になってきた時に、murofficeがファッションに特化したPR試作を行っていたというところがあって。「ファッションとしての部分を伸ばしてください」とお話をいただくこともあり、今ではスポーツブランドやアウトドアブランドのお仕事を多くさせていただくようになっていますね。
アウトプットの方法を考えていく中で、どんな心がけをされていますか?
長いファッション史の中で、ファッションに付帯するようにずっとPRと言うものが歴史の中にありました。これまで色々なPRがありましたが、それに囚われないアウトプットの仕方というものを模索しています。そこを一番心がけていますね。
うちの特色みたいなものにもなるんですけど、企業のPRやブランディングを、例えばその企業がブランドを複数運営していて、既存のブランドではなかなか企業自体の拡張性がない場合、損なわれているピースを埋めるように、ブランド自体を作ってしまいます。
それが「セイバン」の中に作った「MONOLITH」というブランドであったり、「EYEVAN」の中に作った「EYEVOL」というブランドであったり。会社自体のPRも一つの要素として含まれているので、会社のPRとブランドの立ち上げを両軸で進めるような仕事って普通のPR会社さんはなかなかやっていないと思いますね。
ブランディングのディレクターとPRのディレクターをする時の違いはありますか?
わかりやすく言うとミクロとマクロですね。今、PRには販促よりもブランディングの方が求められることが多くなっていて、色んなブランディングの仕方がある中でのPRという感じで位置付けられています。うちはマクロのブランディングとミクロのPRの両方ができるチームになっているので、そこは一番わかりやすい違いですかね。視点の持ち方の違いです。
先ほどのお話でアウトドア業界が発展しているとのことだったのですが、
世の中の流れとして、なぜアウトドアブランドが流行しているのでしょうか?
色々な人たちにそれぞれの見方があるとは思うのですが、murofficeのクライアントに「THE NORTH FACE」があって、14年くらい携わっています。携わる中で、たとえばアウトドアブームなどはあったんですけど、僕がブームの一番のきっかけになったと感じたのは震災ですね。それまではファッションに装飾を求めていた人々が、機能を求め始めたっていうのがアウトドアブランドにとってすごく追い風になったと思います。割と「THE NORTH FACE」自体のターニングポイントにもなったんですけど。今の売上の構成でいうと実際のフィールドで使われているのが3割、街で使われているのが7割なんですね。機能的なところからくるデザインがいかに街中で求められているか、機能のデザインを求めているというよりかは機能からくるデザインをカッコいいと人々が見るようになってきたか。そういうような形でファッションのトレンドが変わってきたし、人々が潜在的に洋服に求めているものも変わってきた感じはあります。そこはブランドが街に向けて7割売って行こうとする中で、僕たちの PR 力を求めてくれているところとしては大きいと思います。山で使うために作られた物をいかに街中で着てもらえるように伝えていくか、どういう見せ方をしていくかを考えて形にするのは、僕たちの一番の真骨頂かもしれないですね。
販促よりもブランディングが重視されている理由は、その物を買わせるよりも、もっと大きな捉え方でブランドというものを重要視するようになったからなのでしょうか?
それはターゲットによって色々違うんですけど、商品をリリースするタイミングなのか、ブランドをローンチするタイミングなのか、もしくはリブランドしていくタイミングなのかによってミクロとマクロを使い分ける必要があって。例えば販促では、男性女性両方のファッションメディアがあります。そういう「点」での販促の意味合いが強いPRというのは変わらず求められているんですけど、より「面」で見たいという人が増えていて。それはクライアント自体も感じているところなので、ミクロよりもマクロの仕事っていうのがちょっと多くなってきているかなという感じです。
仕事をしていく中でどういう基準でパートナー選びをしていますか?
求められている事がその都度違うので、「点」か「面」かもしくは「線」かで細かく異なってきます。1つビジュアルを作る時でも、今言っていた事によってどういうビジュアルを作るかが変わってくるので、それに応じたビジュアル制作の座組みを考えています。
あとはこちら側の視点は常にニュートラルじゃなくちゃいけないな、とは思っています。僕達が仕事をお願いする時は、個が凄く立っている人、もしくは特色のある人、作風とか仕事の仕方にある意味では特異性のある人を選ぶようにしています。選ぶようにしているのか選びがちなのかは分からないですけど、そのギャップはあったほうがいいなと思っていますね。こちらのニュートラルな体制に対して、向こうはとんがってた方がいいなっていうのは常に思っています。だからアサインする人たちはすごく個性的な人ばかりです。
そういったディレクションを僕がしたほうがいいこともあれば、チームに任せちゃったほうがいい場合もあるので、そこも含めてニュートラルな方がいいとは思っていますね。
なるほど、常にニュートラルな視点で、ですね。
今回カンパニーとwebサイトを制作してみていかがでしたか?
そうですね、こっちが求める事はすごくソリッドだったと思うんですよ。別にこねてほしいという事もないですし。サイト自体もシンプルに見せたいとか、必要最低限のものにしたいというお願いをしていたんですけど、その「引き算」ってなかなか難しいじゃないですか。足し算って意外と簡単なんですけど、引き算がすごく難しいと思っていて、それをすごくうまく整えていただいたな、と思っています。
今回の制作物以外で一緒に仕事している感想なども聞かせてもらえますでしょうか。
うーん…横柄ですよね、ご代表が(笑)
(笑)
でも真面目に言うと、ちょうど今進めている話もそうなんですけど、レスポンスが早いっていうか。その部分って今すごく求められていることだと思うんですよ。でも正直自分の中ではものすごく苦手な事で。なので一緒のチームでやっているとそこは物凄く補っていただくので助かっていますし、客観的に見ても、今の時代的に早さみたいなモノは求められていると思うので、ザ・カンパニーさんのレスポンスの速さっていうのは凄くいいなって思っていて。これからもっと飛躍していく会社だろうなっていうのはすごく思います。
一緒に仕事をする時も、僕の仕事を受けていただく時も、そのクライアントに対してツールみたいになれる柔軟性もあれば、頭脳みたいな物になれる堅さもあるので、すごいいいチームなんじゃないかと思います。ぐっと中に入っていけるような推進力、クライアントに対して中枢にいくような推進力っていうのは他にないんじゃないでしょうか。それはザ・カンパニーさんの人間ひとりひとりの力だと思いますね。逆に言ったら馴れ馴れしい、ずけずけと、土足で。そこがご代表の特徴をうまく、会社自体に良いところとして表せていますよね。
やっぱり代表のパーソナリティーって会社全体に出ますよね。モビルスーツみたいな感じなんでしょうか。ガンダムだったら乗る人によって多分、ガンダム観が変わるじゃないですか。1人の人間がでっかくなって肥大化したみたいな感じというか、会社ってそういうモノな気がするんですよね。腕からでるミサイルとか、そういう一個一個の特徴ある武器みたいなのが本行さんとかだったりするのかなと思います。それが飛び道具であればあるほど面白いなと思うんですけど、それがザ・カンパニーさんはすごくうまくできているなと思っていて。マジンガーZに近いですよね。そこ外れるの?!みたいな。そこをもっとのばしていってほしいですね。
今後仕事をしていくなかで、こういう仕事をしてみたい等々あれば教えてください。
メディアに載らないようなチーム編成で、業界の中で活躍したいですね。どんなに時代が変わっても、実直に細く長くやってるところって凄く強度があるじゃないですか。例えば日本の町工場みたいなところで、全然痛くない注射針を作っている会社だったりとか。そういう団体ってめちゃくちゃカッコいいじゃないですか。細く長く、物凄く強くみたいな。そういうチーム編成で仕事をしてみたいですね。
murofficeとして、取り組みたい仕事はありますか?
murofficeを立ち上げて3、4年目くらいの時に橘さんから「murofficeのメインの商品は人だから」とさらっと言われたことがあって。それまでは僕はアイデアが商品かな、と思っていたんですけど、人が商品と言われたことによって気付かされたことがあって。ひとりひとりが衛星のように散って動いている時が自分達が一番商品化している時なので、そういう動きを固めてくれたのは橘さんだったりしますね。今後もそういうスタイルで居たいとは思っていて、それがクライアントのために、クライアントのベネフィットに繋がればいいなと思っています。
個の価値を重視して仕事をしていくところはカンパニーと通ずるものがあるのかもしれないですね。
下手したら共倒れっていうね(笑)
成功したら魅力は倍増しますね。
(笑)魅力が倍増できる仕事ができるよう、精進します!
今後とも何卒よろしくお願いいたします!
こちらこそ、よろしくお願いいたします!
あらゆるサッカー・スポーツコンテンツの第一線で活躍する岩本義弘さん。
今回はインタビュアーのプロフェッショナルとしての岩本さんに、実際のエピソードや経験を交えた、インタビューのコツや上達方法について聞いてみた。
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Jyuri Kuwahara
岩本さんは様々なお仕事をされていると思いますが、ざっくりと概要をお伺いできますでしょうか?
『キャプテン翼のライツ事業』、南葛SC、メディア事業の3つが柱です。
株式会社TSUBASAではいくつかの仕事があります。柱としては、『キャプテン翼』の版権管理事業です。キャプテン翼の権利を使って、色々なプロモーションに使ったり、マーチャンダイジングに使ったり、そういうものの管理をグローバルでやっています。
あと2つあって、1つが『キャプテン翼』から紐づいた南葛SCというJリーグを目指している葛飾のクラブの運営です。そこで代表取締役専務兼GMという肩書きがありますが、それは仕事というよりもライフワークという感じです。事業と選手の監督、両方の責任者をやらせてもらっています。社長は高橋先生なので、高橋先生と相談しながらやっています。
もう1つが、『リアルスポーツ』というスポーツメディアの編集長です。スポーツメディアの仕事も25年くらいやっているので、これもビジネスというよりは、自分自身のライフワークに近い形でやっていますね。それに派生して全国ネットのFMでラジオとかもやっていたりするのですが、これも大きく括るとメディアですね。
選手だけではなく俳優や棋士など、幅広い方にインタビューされていると思うのですが、インタビューの際に共通で気をつけていることはありますか?
アンケートにならないように気をつけています。聞いて返してきたことにまた自分が用意したものを聞いてという形だと、全然インタビューの奥行きみたいなものが生まれないので、ちゃんと向こうが返してきたことに対してその場でさらに深い答えが得られるような質問を投げるということはかなり心がけています。あと、そういう人たちはインタビューを月に何本も、人によっては何十本も受けたりするケースもあるので、他の人と一緒にならないかとか、ちゃんと貴方のことをわかって取材に来てるんだよ、というのを最初の10分とか、すごく難しい人だったら20分とか、こっちのことも理解してもらいながらインタビューを進めるための時間に使うこともあります。
例えば昔、本田圭佑選手がロシアでプレイしていた時にある雑誌の創刊のインタビューがありました。当時の本田圭佑選手はインタビューを全く受けないスタンスだったので、そのインタビューに行った時は前日の試合の話を冒頭に20分くらいしました。例えば「その試合で本田圭佑選手がどういうことを考えていたか」をこちらが推測してディティールの部分をきいて、「おぉ、なんかこのインタビュー珍しいな」という感じになったり。そこまで見ててくれるのか、というのを向こうが実際に感じたみたいで、結局1時間半くらいインタビューさせてもらえましたね。深い話になったり、彼の人生哲学の話になったりしてたので、そういう信頼関係を得られる時間というのはすごく大事にしています。
インタビューで苦労したことはありますか?
難しいインタビューはたくさんありました。やっぱり全然違うジャンルは下調べも含めて苦労します。例えばダルビッシュ選手や大谷翔平選手のインタビューですね。自分は野球は好きですが、競技として野球をやってたわけじゃないですし、その中でそういう人たちからどうやって深い話を聞き出するのか、というのは最初は手探りで模索しながらになりますね。でもダルビッシュ選手のインタビューは5回以上やらせてもらっているのかな。そういう経験はあったので、大谷翔平選手の時は、むしろその時より少し楽でした。トップの野球選手の思考みたいなものがある程度はわかった段階でインタビューをしたので。あとは当たり前ですけど、野球に関しては技術論の難しいところをこっちから偉そうに語らないよう気をつけました。
あとは2010年くらいに、あるメーカーと一冊丸ごとサッカー選手をまとめた雑誌を出す案件があってインタビューに行かせてもらったんですけど。3週間くらいヨーロッパに行って、日本のクラブ所属の選手も含めて14人くらいのインタビューを全部自分が担当するのが条件という仕事で。取材するのはいいんですど、それを全部原稿の形にするのがすごく大変で2週間くらい会社に泊まり込みました。昼は普通に別の仕事をしているので、そのあと会社で夜ずっと原稿を書いた事が一番大変でしたね。1人の原稿が1万字近くあって、書籍1冊くらいのボリュームだったのですが、雑誌のインタビュー部分に関しては基本的に全部自分でやっていたので。
それはかなり大変そうですね…
言ってもらいたいことがインタビューの中であると思うのですが、そういう方向に誘導したりすることもあるのでしょうか?
まず本人が言いたくないことは言わせないので、クライアントから「こういうことを引き出したい」みたいなことを言われても、「それは多分無理だと思います」といった話を最初にします。そこがズレているとクライアントとのズレがあるのでそこに関しては「最低限こういうことは聞くけど、それを言わせようとするといいインタビューになりませんよ」というすり合わせを最初にします。どんなコメントを引き出すかを意識してインタビューするとあまりうまくいかないので、インタビューが終わって信頼関係ができた後に、話しながら正解を見つけた言葉をもう一回言ってもらうとか、そういうことをします。下手に言わせようとすると、相手は敏感に気づいて言ってくれなかったりするので。
途中で出なかった場合は最後の方に言ったりとか、正直に話すのが結構大事かなと思います。
そういったテクニックや気づきはインタビューをしていく中で培われたのですか?
正直、ミーティングのこともインタビューって英語で言うくらいなので。ちゃんと選手や経営者にインタビューしにいくというとき以外でも毎日多い時は5人から10人と会ったり、夜も会食で人と会ったりしていて毎日ずっとインタビューをやっているようなものなので、ある意味自信があるというか。それこそGM業も、監督や選手と話すっていうのも仕事ですし。だから普通にインタビューするほうが仕事でとんでもない金額をクライアントからいただくとか、J1でプレイしている選手を南葛に口説くとかよりも簡単だと思います。相手の気持ちを動かしたり、コントロールしたりするほうがよっぽど難しいというか。インタビューは別に、コントロールしなくても、信頼してもらえればある程度言葉に勝手にでてくるものなので。
よく新宿ゴールデン街に一人で飲みに行ったりするんですけど、その時に赤の他人がカウンターの並びにいて、そういう人と話したりする時も結果的にはインタビューのトレーニングになっているんだろうなと。相手のバックボーンも全然わからない中で話を聞いているというのは、ある意味インタビューのなかでは究極の形だと思いますね。
私が思うインタビューが上手い人は、会話の流れの中で相手にも発見を与えながら聞き出せるような人かなと思うんですけれども、いかがでしょうか?
それは確かに。例えば選手に限らず、インタビュイーが自分でもまだ言語化できていないようなことをインタビューを通して言語化できるようになるというか。たとえば三浦知良さん、カズさんのインタビューの時に、今までのインタビューでは言っていなかった「サッカー選手のまま死にたい」という言葉が出てきました。元日本代表とかではなくて、現役のプロサッカー選手の三浦知良のまま死にたい、という言葉です。「インタビューでそういうことを言ったの、初めてだったな」ということをマネージャーさんが言っていたのですが、次のNHKさんの取材でそのフレーズ、すぐ言っちゃったんです。こっちは書籍だから後から出るのに、番組を見ていたらカズさんが普通にそのフレーズを使っていて。少しショックでしたが、そのフレーズはそのあともよく使っているので、カズさんの中でうまく言語化できたのかなと思いますね。
そのカズさんのインタビューでは死生観の話をしていました。ゴッドファーザーについて話していたんですけど、せっかくだから飽きるまで話を聞こうと思って。そしたら5分くらいのつもりが30分くらいになってしまいました。でも言語化する時というのは、長いインタビューをすることが多いので、そういう時に考えがまとまって良かった、と言ってもらえたりすることもあります。
あらゆる活動をしていく中で弊社と関わっていただいていると思いますが、カンパニーと仕事をしていて面白いなと感じる部分はありますか。
全部の仕事を把握しているわけではないですが、それこそ1案件1案件が同じ形じゃなくて、クライアントによって、パートナーによって、全く違う形の仕事をしているのは面白いなと思いますね。一応デザインという軸は通っているのでしょうが、状況によっては「これデザインじゃないよね」というレベルの事もやっているのがすごく面白いですね。会社でやっている事をひとことで言えないところが、ある意味魅力なんじゃないかなと思います。それこそ今風だなと思いますけどね。10年後の会社の姿が想像できないというか。
南葛SCのサイト制作で言うと色々ご迷惑をお掛けしたところもあるのですが、でもやっぱり今までと違って今風なデザインになったので、ファンやサポーターの人からの評判はよかったですね。あと仕事をしている中で、ちゃんとこっちの意図を汲み取ろうと凄く考えてくれていて。それこそトライアンドエラーでうまくいかなかったら修正してというのをやってくれていたので、その辺は杓子定規な仕事じゃなくて、南葛というクラブの風土と合っているのかなと思います。
色々なお仕事を経験されてきた岩本さんの、今後の展望をお伺いしたいです。
2つあって、1つは南葛SCをJリーグ、そしてアジアを代表するクラブにすることです。それは全部自分でやるのではなくて、他の人が成し遂げても全然いいなと思っていて。その次のパートナー選び、経営者選びみたいなのも含めて仕事だと思っていますね。あとは『キャプテン翼』という作品を今一度、世界的に旬な作品にしたいです。高橋先生が亡くなっても自分が死んでも、未来永劫続くような設計作りを今しているので、『キャプテン翼』によって世界中のサッカーが繋がるようなポジションにこの作品が行ってくれたらいいなと思っています。
素敵な展望ですね!本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします!
世界中のサッカー映画の上映やエキスポ、トークイベントなどで盛り上がりを見せる、開催12年目を迎えたヨコハマ・フットボール映画祭。
実行委員長の福島さんが思い描く、サッカー映画を通した人々の繋がりや、コミュニケーションのかたちについて聞いてみた。
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Jyuri Kuwahara
最初に、福島さんがされている活動について教えていただけますでしょうか?
元々映画業界でサラリーマンをしていまして、業界特有の業務をIT化するサービスの開発やウェブサイト制作、東京国際映画祭の公式サイト運営を手掛けていました。その仕事と並行して、色々なゲストを招いてサッカーについて話し合うイベントを行っていました。その中で「障害者サッカー映画の上映会をやらないか」「松本と長野のサッカークラブが対戦するドキュメンタリー映画を盛り上げてくれないか」などの話がくるようになりました。そこから「サッカー映画はたくさんあるけれど、なかなか自分の周りのサッカーファンの人たちは観ていない。では映画祭という形にして上映会をすれば皆が観てくれるんじゃないか」ということで、サッカー業界で活躍する編集者、デザイナー、サポーターと一緒にヨコハマ・フットボール映画祭をスタートさせました。2011年以来、毎年1回開催しています。
サッカー映画なのでもちろんスポ根や感動のドラマを楽しんでもらいたい。加えてサッカーを通じて人種差別、貧困、ジェンダー、障害、宗教などの社会課題を訴える作品もたくさん上映してきました。そういった課題を直接的に捉えた作品もたくさんありますが、サッカー映画というフォーマットで知ることで、より身近なものとして理解することができます。サッカー映画なので、必ずプレーシーンが映りますが、そのスタジアムの様子で、主人公の置かれている状況がすぐに伝わります。イングランドのすごく豪華なスタジアムとネパールの小学校の校庭の真ん中に木が立っているグラウンド。それだけで、社会のありようがわかってしまうのがサッカー映画の面白いところです。
福島さんが映画祭の運営をされている中で、サッカーを通じてそこでしか会えない人や、そこでしか体験できないことを提供することが大事だととある記事でおっしゃっていたのが、印象に残っています。
映画祭には、いろんなスタイルでサッカーを愛する人たちが集まるようになりました。蹴るのが好き、応援するのが好き、写真を撮るのが好きなどなど。その輪がもっともっと広がっていってほしいな、と思っているんですよね。今は特にコロナ禍だったりするので、人と会ったり、新しい人と出会う場所っていうのがなかなか少なくなっていますし、新しい体験をすることが少なくなっているんじゃないかと思って。もともとサッカーは世界で一番多くの人たちが楽しんでいるスポーツなので、サッカーが好きだと、色々な人と仲良くなれるんですよね。例えば僕もワールドカップに行くと、全然言葉がわからない人でも、昔だと中田や、本田の名前をだして交流しあうことができます。逆に現地の有名な選手を褒めるとすごく仲良くなれたり。そういう場を映画祭を通じて提供できればと思っていますね。
ご自身の実体験が、YFFFの場所作りにつながっているのですね。
そうですね。普通は、映画祭の参加の大きい目的は「いい映画を観る」とことがだと思うんですけど、僕たちの場合はそこにプラスして、新しい体験をしてもらうことを大事にしています。
映画祭の会場ではフットボールエキスポという催しも開いています。僕たちはサッカー×映画なんですけれども、世の中にはサッカー×写真、サッカー×フリーペーパー、サッカー×アパレル、サッカー×社会活動といろんな活動をしている人たちがいます。そういう人たちに集まってもらって、映画を観に来たお客さんとコミュニケーションしてもらおうという企画です。
もともと、小池純輝という選手が児童養護施設のこどもたちを支援する活動をしていて、その活動の一環でTシャツを作ったんですけど、ネット通販だけだったんです。
僕はそのTシャツを買いたいなと思っていましたが、通販の手続きをするのが面倒に感じたんですよね。多分同じことを思っている人も多いだろうなと思ったので、映画祭で販売しませんか、と提案をしました。「映画祭の場で直接ファンの方とお話することで、商品の良さや支援活動への思いもうまく伝わると思いますよ」と。結果、映画祭での販売を機に、活動の支援の輪が広がりました。
インターネットの便利さとは違うリアルの対面の良さを再確認しました。
他にも、サッカーにまつわるトークイベントにも力をいれていて、映画、エキスポと合わせて3つの角度からの体験を提供しています。
サッカー映画を通じて、新しい視点や気づきの場を作っているんですね。映画祭を開催していく中で一番やりがいを感じる瞬間はどこでしょうか?
僕の場合は、皆さんが書いてくださった作品の感想を見た時に嬉しさを感じますね。僕自身は映画の良さを伝えるのが得意ではないのですが、観てくれた人が「こういう良さがあるんだよ」と文章にまとめてくれた時に、自分が感動していたポイントを改めて知れた感じが石ます。
そして、映画を作った人がいて、僕たち上映した人がいて、それを受け取って発信してくれる人がいてというリレーが繋がっていく、パスが繋がっていくことも嬉しいですね。
僕自身は何かを作るっていうよりも、みんなとコミュニケーションをすることで色々な人の意見をきいたり、新しいアイデアだったり、そういうものを知るのがすごく好きなので、映画祭がそういう場所になっていっているとすごく嬉しいですよね。
ちらっとwebの話が出ましたが、弊社で去年と今年、webサイトの制作をしてみていかがでしたか?
カンパニーのスタッフの方は基本的に、僕たちのやろうとしているサッカーカルチャーみたいなものを理解してくださったりとか、理解しようと努力してくださっているのがわかるので、有難いですね。ざっくりとしたイメージしかない状態のものを、リサーチして形にしてくださったり、それを元に提案してくださるのですごくやりやすいです。必ず+αを出して、お客さんたちに分かりやすくするためにちゃんと考えてくださるので、すごく有難いです。映画祭としてサイトを作ってもらい情報も整理してもらったので、しっかりとレベルは上がったかなと思います。さっき言ったように映画だけではなくて、イベントやゲストをきちんとまとめてくださったので、それはすごくよかったですね。
僕たちがやろうとしていることとか、理想みたいなものをすごく理解してくださっているのかなと思います。そういうのはすごく言語化しづらかったりシステム的なものじゃなかったりするので、そこはフォローしてくださって有難かったですね。
喜んでいただけて良かったです!
福島さんは一緒に仕事をしていく中でどういう基準でパートナー選びをされていますか?
人柄が大事ですよね。僕たちの仕事は最初から要件がバシッと決まっているケースが少ないし、映画祭では途中で情報がアップデートされてくるので、そのあたりを柔軟に対応してくれることはすごく大切ですし。ある程度見越しておいてくださるとすごくありがたいですね。密にコミュニケーションをとっていただければキャッチアップしてくれるのかなとは思っていて、そこが大事なのかなと思っていますね。
今後、福島さんの活動やYFFFとしてどういう方へ向かっていきたいかお伺いしたいです。
日本のサッカー映画を海外に持っていきたいです。
世界には10以上のサッカー映画祭が存在します。今までもドイツやインドネシアで日本のサッカー映画を上映してきましたが、その数を増やしていきたいですね。
そして、日本の独特なサッカーカルチャーを世界のサッカーファンに紹介したいです。「サッカーは戦争だ」というヒリヒリした楽しみ方だけでない、マスコットだったり、スタグルだったりという日本で発達した楽しみ方を体験してもらいたいです。
あともっと近い話でいうと、映画祭のトークショーは今後、有料コンテンツとして販売していきたいなと思っています。今回も日本代表を指揮していたトルシエさんに来てもらったり、サッカーの有名な実況アナウンサーの方に来てもらって貴重なお話を聞きましたが場所が30人とか限られていたのでもっと沢山の人とシェアできるようにしていきたいなと思っていますね。
そして、映画祭は1年のうち1週間のみの開催になっていますが、それ以外の360日も、ファンの方々と交流できるような場所を作っていきたいと思っています。
今後もご一緒できるのを楽しみにしております!本日はありがとうございました!
我々の暮らしに欠かせない機器を作り、世界中に展開しているYDKテクノロジーズ。
新たな海外営業の方法を確立した佐野貴広さんに、各国へのアプローチの方法やチャレンジの軌跡について聞いてみた。
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Jyuri Kuwahara
はじめに、YDKテクノロジーズとはどのような会社ですか?
何をやっている会社かと言いますと、まず防衛ビジネスです。ミサイルの先端を弊社で作っています。次に環境計測ビジネスですね。昨今日本は災害大国じゃないですか。河川が氾濫したり、地震があったり。そういったことを感知して計測している機器の部門が2つ目にあります。3つ目が航空燃焼ビジネスです。ロケットやミサイルの点火装置を作っている部門になります。4つ目は航海です。大きな船の操縦をする機器ですね。車で言うと運転席にあたるものを作っています。この4つの部門でなりたっているのがYDKテクノロジーズという会社になります。
今、こういった不安定な国際状況なので、日本も防衛費を増強しています。災害の多い国なので地震や降水量などを感知するシステムもなくてはならないものですし、航空・燃焼事業は飛行機を飛ばしたりするには必要不可欠な事業です。人間が生きていく上でなくてはならないもの…車や穀物、ワインもそうですし、日本は島国で船による輸出、輸入にかなり頼っているので航海事業も欠かせません。どの部門も我々の生活には欠かせないようなものを取り扱っていて、それをBtoB向けに展開しています。
これはザ・カンパニーさんに作って頂いた会社案内ですね。今の弊社の製品カタログは違うデザイナーさんが作っているので、ゆくゆくはこの会社案内に寄せられたデザインの製品カタログをザ・カンパニーさんにお願いできたらいいなと思っています。
ぜひ!!佐野さんのお仕事内容について伺ってもよろしいでしょうか?
私は4つの事業の中の航海事業部門に従事していて、海外営業をしています。主なお客さんは造船所さんだったり、船を運航する船主さんです。仕事内容としては、「船を作りたい」というオーダーを造船所さんに発注する世界の船主さん向けに、我々の製品を使ってくださいという売り込みをし、YDKの製品の採用約束を取り付けるのが僕の今のメインの仕事です。ユーザーさんに気に入ってもらって、指名してもらうという活動をしているので、コロナ前はほとんど日本にいなかったですね。だから普通の製品を売り込むというだけじゃなくて、24時間365日寄り添っています、という営業を船主さん向けにしています。そういう意味で「Sensing with you」というタグラインを作りました。
船主さんと製品使用の約束を事前にする営業方法を確立したのが佐野さんだとお伺いしました。
今までうちの会社はそんなに海外の船主様に強くなくて、造船所さんに対する営業がメインでした。そのやり方では獲れるものが限られている。やっぱりやるんだったらシェア70%、80%を獲りたい。でも過去、船主さんに対して営業をやっていない時のシェアは30%、40%だったんですね。でもそれじゃ満足いかなかったのでそういう船主裏工作を始めたんですけど(笑)
で、とりわけ世界の船主様のなかでもギリシャがいちばんの船主大国なのですが「あんなに経済破綻している国がなんで世界一なの?」と思われるかもしれませんが、ギリシャは昔から海運会社に対して免税措置をとっていて、税金を納めなくていいという仕組みがあったので、たくさんの会社が進出してきたんですね。当初はそれで国も成り立ってはいましたが、数年前に経済破綻してしまいました。「大儲けしている船主から税金取ればいいじゃん」という風になりますが、税金をとったらとったでこの人たちがギリシャからいなくなってしまう。そうしたらここに雇用されている何十万人という人が失業する可能性があるということで、ギリシャ政府は今も税金を取れないでいます。そういう理由があってギリシャがナンバーワンで、第2位が中国。それにシンガポールや日本が続きます。ザ・カンパニーさんも日本郵船さんとお仕事をやっていると思うのですけれども、我々も日本郵船さんが日本ではナンバーワンの船主のお客様ですね。
オーナーさんに直接営業をするようになったきっかけ、やろうと思ったきっかけはなんでしょうか?
きっかけはコンペティターからシェアをもっと獲りたいというところがあったのですが、最初のうちはなにから手をつけていいかわからなかったですね。10年前くらい…30ちょっとの時にそれを始めましたが、最初は各船主様の事務所に行っても全く相手にされませんでした。でも何回も何回も訪問して行ったら、「今日飯食いに行こうか」ということが何回かあって、そのようなことを繰り返しているうちに関係性が深くなっていきました。「ここの船主はYDK友好船主だよ」と自信を持って言い出せるようになったのは5、6年前くらいですかね。なので最初の5年くらいは大変でした。
営業の仕事は自社製品がいかに「御社のお役に立てますよ」というのをプレゼンするイメージなのですが、そういったプレゼンのコツはありますか?
僕らが売っているのは船には絶対なくてはならないものなので、大きな事故にならないように色々な搭載ルールがあります。なので他社製品と比べた時に、どこがストロングポイントなんですかと聞かれても、正直そんなにないんですよ。要はルールに合致したものを納入しなければいけないものなので。だからもちろんライフサイクル、メンテナンスコストでは他社よりも安く抑えられますよとか、ライフサイクルが長いですよとか、そういう事くらいしか言えないんですよね。だからやっぱり「お前から買ってやるよ」という関係性を作るのが、僕が日々営業をやっていて、お客さんと会うときに心がけているところかもしれないですね。
先方とお会いする上で気をつけていることはありますか?
あまりかしこまった感じで行かないようにしています。プレゼンの冒頭はなるべく、その国の言葉で話したりとか。
コロナ禍で今は中々海外に行けないじゃないですか。でも4月から中国の担当が増えたので、自己紹介動画を中国語で撮ってそれを各所に送りました。会ったことない人からしてみれば、会ったことがなくても動画とかを送ったら話しやすいですよね。
今回、ギリシャのポシドニアで一緒にお仕事をさせてもらったと思いますが、現地はどのような感じでしたか。
まず、ザ・カンパニーと僕の出会いから言った方がいいかもしれないですね。代表の橘さんのモラルとか価値観みたいなのが、僕にフィットしそうな人だなっていうのがまず第一印象でした。初めの電話とか、最悪だったんですけど(笑)
!?(笑)
社名を変えるにあたってブランディングできる会社を探そうと思い、ネットで何社かピックアップをしていて。その中の一社だったザ・カンパニーさんに電話したのが年末営業の最終日、12月28日の19時くらいでした。そんな年末の最終日にこういった社名ロゴの依頼の電話なんかくると思っていなかったようで、橘さんに「え?なに?なんの営業?」と言われて。「いや、営業じゃなくて、これこれこうで」と経緯の説明をして。そうしたら「大変申し訳ございません」となって年明けにうちの会社に話を聞きに来てもらったのが最初の出会いなんですけど。僕、その対応が嫌に思わなかったんですよ。というのも僕が逆の立場だったらそうしていたかもしれないし。そういう意味で多分ちょっと合うかもしれないという感覚がありました。
会社案内やロゴの打ち合わせをしていく中で、カンパニーさんとギリシャの展示会「ポシドニア」を一緒にやってみたいと思うようになりましたね。ポシドニアは僕が2014年から担当しているギリシャの海事展です。私の中で世界の中でも思い入れがあるギリシャ・アテネで開催される、2年に1回の展示会をこの人たちとやってみたいな、と。自分がドキドキワクワクするっていうような人とワクワクするような仕事を一緒にできたらいいなというのがきっかけでした。YDKとして久しぶりの海外の展示会は、とても爽やかなザ・カンパニー色のブースになりました。
忘れもしないポシドニアの初日、日本人の方が来て「YDKさん雰囲気変わりましたね」と言ってくださいました。ブースの事に色々な言葉をいただいて、ブースを変えるということで印象もお客さんも変わるし、社名が変わって初めての展示会だったので、そういう意味ではとても良かったんじゃないかな、という風に思います。デザインが爽やかで、日本パビリオンでは一番目立っていたんじゃないでしょうか。それはやっぱり僕たち営業マンと、ザ・カンパニーがデザインしたブースが良かったからだと思います。
ザ・カンパニーとの展示会がどうだったかというと、もちろんここからがスタートだと思っています。海外の展示会で僕らがこれからやるのはギリシャだけじゃないですし。僕が1番思い入れのある国で、1週間以上の時間を共有できたというのは今後のお互いのためになったんじゃないかと思いました。
ブースの仕上がり、良かったですね。
YDKの水色と海のグラフィックと、僕たちが思い描くギリシャのイメージがマッチしているのがとても良かったなと思っています。次はあの国でこういうことをやりたい、というのをフランクに言える関係ができてきたので、今後が楽しみですね。次に僕が考えているのはアメリカや中国の展示会です。僕はアメリカの展示会にも中国の展示会にも行ったことがないので、お互い初めての場所で良いものが作り出せたら、ドキドキワクワクな仕事ができるんじゃないだろうかと思っています。
あとは日本のパビリオンは皆大人しいんですよね。海運業界の展示会では、日本人がやっているところと、他の国がやっていることの温度差があるので、日本はこんなんじゃ他の国に飲み込まれるぞと思ってしまいます。なので今後は日本パビリオンのブースを盛り上げるようなこともしていきたいですね。ザ・カンパニーにとってもチャレンジじゃないですか。そういうことを一緒に考えて形にしていくこと、日本の海運業界と航海機メーカーを盛り上げることに取り組んでいきたいです。
是非ともドキドキワクワクするような仕事を一緒にしましょう!本日はお時間いただきまして、ありがとうございました!
ありがとうございました!
“天使のはね”でおなじみの株式会社セイバン。ランドセル業界のリーディングカンパニーである同社が新たに立ち上げたブランド「MONOLITH」はこれまでのターゲットは異なる大人向けのバックブランド。その戦略と狙いとは?
Photo_Rika Eguchi Edit_Keisuke Tachibana
今回新たなブランドとして「MONOLITH」を立ち上げた訳ですが、ランドセルで有名な株式会社セイバンとはどのような会社でしょうか?
セイバンは一昨年100周年を迎えて、今年で102年目になります。
本社は兵庫県にあるランドセルを製造・販売するメーカーです。
“天使のはね”で有名なランドセルですよね。新しいブランドを立ち上げるという事で我々に話を頂いたのは2019年の年末だったかと記憶しています。新ブランドの立ち上げの経緯をお聞かせください。
立ち上げの背景で言うと、やはり少子化という事が大きくありますね。ランドセルのビジネスは6歳児が対象になるじゃないですか。現在、6歳児が約100万人いるんですね。では去年生まれた子供達が6歳になるときってどうなるかとなった場合に過去の出生率とかトレンドから考察すると確実に落ちてくるんですね。これまで年率1.1%程度で落ちてきていたのが、ここから先は3.4%ずつ落ちてくると。更に言えばコロナの問題で予測ができないほどに劇的に変わってくる事が予想されますよね。中長期的に考えると顧客が少なくなる、先細りになることは間違いない訳です。中長期的に見ると必ず衰退していくので今次の手を打つ必要があるという事で始めたというのが事の発端ですね。
バックブランドというと多種多様なブランドが存在しているかと思います。 モノリスの骨格や方向性はどのように決めていかれたのでしょうか?
ランドセルで培った合理的で機能的な側面をマインドに持った製品ができないかという話の中で、中室さんや御社も含めた様々な外部パートナーとの出会いもあり具体的にコンセプトメイクしていったという流れになります。
そのタイミングで我々もジョインさせて頂いたんですね。桒田さんはファミリアとの取組みであったり、今回のモノリスであったり様々なプロジェクトを進めていると思いますが具体的にはどのようなお仕事をされているのでしょうか?
2つあって、1つは中期経営計画の策定であったり次世代幹部の育成であるとか経営企画的な役割ですね。もう1つがランドセル以外の事業を推進する多角化事業に関する仕事をやっています。私の背景でいくと、ずっとブランドビジネスをやっていて、主にマーケティングと経営企画畑を歩んできたので、今回セイバンが中長期を見据えた新たな事業をやるといったタイミングでご縁あってジョインしたという事になります。
これまでやってきたビジネスとの違いみたいなものがあれば教えてください。
そうですね、面白さで言うと人ですね。セイバンで働く人たちは100年続く老舗企業にも関わらず何にも凝り固まってないんですよね。その要因としては現社長の泉貴章の影響が大きいと思いますね。泉は非常に革新的な考えを持っていて、老舗企業でありながら常に新しいことに挑戦している。行動がなければ失敗はないが、成功も絶対にないし、現状維持は衰退と言える。とにかくやってみる。新規事業とかやったことないのだから、やる前から「失敗したら…」「損失がいくら出たら…」と考えていると進まない、まずは経験値を重ねないといけない。その中で、軌道修正しながら試行錯誤進めればよいのであり、それでも会社全体が傾かないように、既存(ランドセル)事業は徹底的に利益を生み出すように進化しなければならないと。
そういったアグレッシブな姿勢や考え方が合致したという事でしょうか?
まさにその通りですね。目的や考えがしっかりと共有出来ていれば口を挟むような事はしないですね。
それは桒田さんとスタッフの方々とのスタンスにも同じ事が言えますよね。スタッフの方々を信用してるんだなという印象を持っています。そういった環境の中でモノリスが立ち上がっていった訳ですが、ブランディングや売上など当初の予想に対して今の状況はいかがでしょうか?
まだ結果は見えてないというのが正直なところなんですが、私の過去の経験からしても良いブランディングが出来ているなと思いますね。私は「チーム モノリス」と呼んでいるのですが、橘さんもご存知のようにモノリスに特化して関わっているセイバンのスタッフは1人だけなんですよね。私は全体の事業ディレクションをやっていますので。そんな中でセイバンに無い機能はそれぞれのプロフェッショナルの方々と組んでやっています。その人たちの想いがしっかりと共有できている点が今のブランディングに大きく繋がっていると思いますね。チームモノリスとしての共有した目線があって、生み出されるプロダクト、企画・販売、お客様に届けるまでの考え方が皆一つになってます。
私たちは今回のように外部という立ち位置で関わらせて頂く事が基本なんですが、私が経験した中でも筋肉質なチームが出来上がっているという印象があります。そのあたりは桒田さんのご経験が為せる仕事なんだと思います。
笑 どうですかね〜、ただチームを運営していく上で重要視しているのは、まずはフレームをしっかりと設定するという事です。そこから外れた場合はフレームに戻すと。つまり範囲を決めるという事なんですかね。その中でそれぞれのプロがしっかりとパフォーマンスをだして頂くための役割なんだと思っています。マネージメントをする立ち位置だと口を出してしまう事ってあるじゃないですか。このデザインが良いとか、この色がいいとか。そういう事は私の場合は無いですかね。お任せしたらその分野のプロがいる訳ですから。
確かに企画会議などで好みなどを言っている場面は見た事ないですもんね。
そうですね。僕らが組む相手の条件として、一つは想いを共有できること。これは勿論大事な事ですよね。もう一つが成功体験のある方です。つまり自分の勝ちパターンを持っている方とやろうと決めています。ですからその人たちの分野においてはその人たちにお任せする。だけどチームをまとめていく上で範囲は決めるという事を大事にしてますね。
そこが桒田さんが放っている、ある種の怖さに繋がるんですかね?笑
笑 怖さはあるのかな〜。
怖いですよ〜笑 事細かく言われると“言われた通りにやればいい”ってなりがちですけど、言われないと自分ごととして考えないといけないですから。当然の事なんですけどね。また桒田さんは何を考えているかわからない雰囲気もありますからね笑
そうですかね笑 まー、目的は明確化してますよね。なぜそうしたのかという理由がないとダメだと思っています。そういう意味で追い込むという作業は意識的にしてますよね。例えば本行さん(ザ・カンパニー プロデューサー)と仕事をしている中でなぜそのデザインなのか、なぜその機能なのか、などはとことん考えてもらって、納得いくまで共有してもらうようにしてます。共通認識しているターゲットにピントが合っている仕事をしてくださいがミッションなのでね。楽なのはこういうデザインにしてくださいというのが楽でしょうけど、それは僕の考え方でしかないので、そこはその道のプロとしてターゲットの心を掴む表現をしてくださいという話ですよね。その部分はどのジャンルの方々と組むとなってもとことん考えて貰える方々と仕事がしたいという想いがあります。
つまり、信用しているからこそ決めた範囲の中では責任を持って100%のパフォーマンスをしてくださいという事ですよね。とはいえ、信頼してオーダーできる方は中々少ないように思います。
ジャッジ権がある人間の言葉ってやっぱり大きくて、その人が右と言ったらみんなも右向いてしまいがちじゃないですか。それってあまりよろしくない事ですよね。そういう意味でいうとモノリスのチームは毎週会っている中で色々な話をしているので目線がちゃんと合いますよね。
様々なポイントがしっかりと噛み合っている良いチームになっているんですね。 逆に今回のモノリス立ち上げにおいて、難しいと感じた点はありましたか?
どうだろうなー。プロジェクト自体は橘さんもご存知の通り1年以上も前から進めていたので割と時間が経ったようにも感じますが、ブランドがローンチしてからは実はまだ半年しか経ってないんですよね。ですから今のところは何か壁があったというような状況はないですかね。今期は健全なブランディングみたいな部分をテーマにしているので、そういった意味でもすこぶる良い立ち上がりをしているという印象です。
そういうチームに関わる事が出来て僕らも嬉しい限りです。
今後のモノリスのブランド展開、目指すべき姿みたいなものはどのようにお考えでしょうか?
基本的にブランドの考え方として、伝統を守りつつ、常に進化を続けるという点が挙げられます。「考え方自体が我々のお客様から常に支持されている」、そんなブランドになるべきだと思っています。今回ブランドが立ち上がって、様々な広告であったりデジタルマーケティングなどをやっていく際に思ったのは健全な成長をしていきたいと思ったんですよ。なぜならば、ブランドというのは知らぬうちに広がってしまうという怖さもあるんですよね。最初のコアなターゲットは勿論大切にしながら末長く付き合っていきたいですよね。かつ、事業としては適切な規模に成長していかなくてはいけないので、そういう時でも最初のターゲットの方々にも次のページを絶対に見せていきたいなと。表現するならば最終章は見せないようなブランドにしたいですよね。この次のページ何があるんだろうっていうのを常に表現する。
「期待を満たす」というブランドではなくて、「期待の先を満たしていく」ブランドにしたいですね。
ライフスタイルはそれぞれに変化があって、デバイスによっても変わってくるものですもんね。
おっしゃる通りです。僕らブランドを作る側は新しい時代のマーケティングをしないといけないじゃないですか。コロナもあってこの後どうなるかと。世界がどう動くかも全くわからない時代なんですよね。そういった中で我々が果たすべき役割や意味合いをしっかりと考えないといけないと思いますね。だから常にそういった事が議論できるチームでありたいですね。ただ、こういう話になると売上は後でもいいんだって考える人もいるかもしれませんが、それはビジネスをやっていく中では基本なのでしっかりとした事業計画をとり、両輪を回しながら解決していくようなチームでありたいですね。
そうですよね。いくら良いブランドを作っても売上が無ければ次の一手も打てないですしね。今回良い形でブランドが立ち上がった訳ですが、セイバン社の中ではどういった反応なんでしょうか?
当事者なので分かりづらいんですが、期待感はすごい高いと感じますね。それはランドセルを作っている工場で働く人たちも含めてですね。その人たちに言われたのは自分たちもモノリスを作りたいと。なぜならば自分たちが持てるものを作った事がないからと言うんですよね。なるほど〜と思いましたね。また中期経営計画もしっかりと見せて伝えて、それに沿って事業がちゃんと成長しているのがわかるからという点もあると思います。
外側だけでなく、内側からも期待される楽しみなブランドですね。お話しを伺っているとやはり人という部分をとても大切にされていると感じるのですが、桒田さんの中でのパートナー選びの基準みたいなものがあれば教えてください。
そうですね。先ほどもチラッとお話しさせて頂いた部分でもあるんですが、やっぱり一番大切なのは想いの共有です。勿論パッションという部分もあるんですけど例えばある服があった時にデザイナーに対してちょっとシャープにしたほうがいいよねってなったとします。何ミリ細くしますか?って返されるとちょっとストレスになるというか。「やっぱりそうですよね!」というような感覚が共有できるチームだと可能性があると思うんですよね。
ロジカルな考え方だけでは済まない部分ってあるじゃないですか。感覚の部分。言葉で説明できない部分ってありません?それを「あ〜!それそれ!」って共有できる。その素養がある人たちと組みたいですよね。そういうのが共有出来ないとめんどくさいし、時間がかかりますよね。
僕らは制作の業界なんで本当によくわかります。そういう人たちじゃないと長く付き合えないですよね。
まさにそうなんです。あともう一つが成功体験です。しかも縛られない人です。
成功したという経験って大きいじゃないですか。だけどもその成功した手法が今回も使えるとは限らない。ただ成功した体験があるというのは乗り越えるという感覚を持っていると思うんですよね。その感覚を知っている人たちと仕事をしたいと思っています。
例えば僕らのプロジェクトでも、全く知見のない事が起きるとするじゃないですか。でもそういった体験や感覚が備わっている人たちだとクリエイティブは勿論ですが、進行における時間軸であったり様々なことに対して応用した考え方ができるんですよね。その感覚が共有できるチームだと全員がストレスなく仕事をすることができるので結果として効率があがると思っています。
ある種、すごくロジカルな考え方ですよね。そんな中で私たちは大丈夫でしょうか?笑
もちろん大丈夫ですよ笑 全くストレスを感じてません。本行さんは本当にいいキャラですよね笑 チームみんなに愛されてるキャラクターの方なので私もすごく助かっています。
桒田さん、本行をイジりますからねー笑
最後に弊社との取り組みの感想をざっくばらんに教えてください。
本当にストレスがないですよね。コンセプトメイクの段階から一緒にやってもらってるじゃないですか。今も定例会にずっと参加して頂いてて。その中で思うのは本当に自分ごとのように考えてもらってますよね。で、おかしい事はおかしいとハッキリ言ってくださってるなと。本行さんは顔にも出ますしね笑
同じベクトルに向かって走って頂ける会社だと思っています。
ありがとうございます!大変嬉しいお言葉です。今後も引き続き、宜しくお願いします!
これまでのクレーン会社とは一線を画す大京建機。創立55年を迎え、他社とは何が違うのか、また世代交代をどのように考えているのか?同社のこれからを代表取締役である内田氏にインタビュー。
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Keisuke Tachibana
大型工事現場におけるクレーン本体及びオペレーターの派遣を中心に、現在では中古クレーンの売買や不動産事業、更には海外でのお取引など様々なビジネスを展開されているかと思います。
内田社長ご自身も先代から引き継いだという経緯がある中で、今後、3代目に継いでいくという大きなミッションでは具体的にはどのような意識で取り組みをされていますか?
僕が継いだ時はいわゆるオペレーターをつけてクレーンをレンタルさせて頂くという本業の部分だけだったでしょ?その時に比べると今は会社が大きくなってしまっている。僕が社長になるにあたって手をつけたのは、クレーンの売買。94年に中国に行きはじめたところからはじまって、その後不動産事業も始まった。気づいてみると今はその部分がしっかりと広がっていった。そこに3代目が入ってきて。彼は僕が入った時よりもはるかに多くの事を見なければいけないし、金額も全く変わってきてしまっているわけです。
ただ大事なのは基本。核となる仕事はあくまでもオペレーター付きのクレーンのレンタル屋さんなんだよという部分をよくわかっておかないといけないなと。息子が入るとなったときに取締役とかにしてしまう会社もあるけど僕は肩書なしで働くという事をさせたんだよね。根本的にどういうクレーンがどういう現場で役に立っているのか、その根幹を知るということ。そしてオペレーターがどういう気持ちで仕事をしているのか、どのオペレーターがどういう癖を持っているのかなどね、積んであるレンガを一つ一つひっくり返してみていくような作業をやらないとダメ。そういう基本みたいな部分は変わらないと思うけど、大きくなってしまった分、僕が継いだ時よりもきっと人の会社というイメージが強いんじゃないかな。僕が小さい頃はまだ家業のような感じで、クレーンに乗せてもらって遊んでもらったりもしたんだけど、今は企業になってしまっているからね。ちょっと人ごとみたいな感じがあったのかな。それではダメだと思って、根っこから見させようと思った。とは言っても時は待ってくれないからね。新しい事業もどんどん進行している。インドを登記したのも去年だし、彼が代表になってやっているけども様々な新しい事も広げていかなければいけない。加えて風力関係の仕事も始まってきて、将来的には大京建機の売上の3割ぐらいは風力発電に携わる仕事で売上を作っていきたいと本人は言っている訳で。
私が先代と違うところは中古クレーン車の売買をスタートさせ、不動産を広げた。同じように彼も2代目には無い、自分がやった事というのが欲しいだろうし、作らないといけないよね。
3代目に移行していく手助けをしながらも、ご自身としては今どういう会社を目指していますか?
これまでは危機感迫る中でやってきたけども、今は組織も大きくなってきて安定してきた。これから僕がやらなければいけないことは絶対に潰れない会社としての基盤をつくることかな。 企業は人が動かしているわけで、良い人財が入ってくるには適正な給料を払わなければいけない。給料をあげるためにはきちっと利益を確保しなければいけない。安定した収益構造を構築する。そして企業の価値あげていく。 そういった良い回転にする事で更に良い人財が入ってくる。
僕が考える良い人財というのは、能力はもちろんだけど、やっぱり心の部分が大事。 会社の事やみんなの事を考えて動ける人が男性女性問わず居てくれたら企業は伸びるだろうし、その底力があると潰れない会社になるのかなと思うよね。 土俵の真ん中で商売をしていれば、今回のコロナ問題のような誰も予想できない事態が起きても踏ん張る事ができる。かといって、守ってばっかりいたら衰退してしまう。 だからこそ、真ん中で商売して新しい事も挑戦しなければいけないよね。
守りと攻め、その両輪をまわして企業としての体力をつけなければいけない。それから大事なのは品質。同じクレーン屋でも「大京建機のスタッフは違うよね」と言って頂ける会社でないとね。それは代表者も同じ。なんだか違うよねと言ってもらえるこだわりや文化が大事だと考えていますね。
仕事の量だけではなく質を上げていくという事も重要な取組みの一つという事ですね。
そうだね。質感は絶対に大事。それは財務体質でもなんだってそう。質感というのをこだわらないと潰れない会社にはならないと考えていますね。
質を上げるという事にこだわられていると思いますが、世代交代していくという意味で一番気をつけている事があれば教えてください。
「美田は残さず」じゃないけども、なんでもかんでも受け渡すことが正解だとは思わないですね。
例えばお金。これは無い時も大変なんだけど、お金があって何に使うか、という事のほうがはるかに難しい。僕も恵まれた環境で育ったとは思うけど、3代目はそれよりも恵まれた環境で育ってると思うんだよね。だからお金がないという状態がどうなるのかが分かってないわけですよ。
僕の場合は先代が滅茶苦茶やってきた人だから笑 継ぐ時にはある程度苦労できたけども、土俵の真ん中で勝負(ビジネス)しないとまさかの坂の時に大変なことになるという事を身を持って知って欲しい。そこを知るにはお金と人を触って、苦労をするしかないと思う。だから代変わりも早いほうがいいとは思ってる。
今はまだ銀行でもメーカーでもみんな僕のところにきてしまう。そりゃそうだよね、経験値が全然違うから。でもそれを続けてしまうと次の世代の人間みんな馬鹿になってしまうよ。僕は知らないってやったほうがいいんだよね。これからは君たちのリスクだからね、と。この会社がなにをやろうと3代目を中心とした次の世代の財産だと思ってる。だから自覚を持ちなさいよ、と。
やっぱり危機感を持つことは大事。会社がなくなったら自分たちの生活がなくなるっていう危機感はね。
次世代に全てを渡してしまうというのは現社長として勇気のいる事ですよね?
そうね、勇気のいる事だけれど、もう株も渡してるからね笑
議決権はもっているけど3代目が大株主だから。ただこれは足掛け4、5年かけて練ってきた事だからね。
すごいご決断ですね。それこそ先代との株式譲渡は苦労されたと伺いました。
苦労した。すごい気をつけたところではあるけど、早い段階で渡してしまって自覚をもってもらうほうが大事だなと思ってるよね。全ては自分でやらないとわからないから。寝られない感覚とかね笑
3代目はプレッシャーの中で苦闘・苦労されますね。
そういった苦労はないほうがそりゃいいんだろうけど。松下幸之助が言った「好況よし、不況さらによし」じゃないけども、そういう事なんだと思うよ。人材も取りやすくなるとかの物理的な問題だけじゃなく、やっぱり働いている人が苦労するでしょ?それがやっぱり「不況さらによし」って事なんだと思うよ。だからこれからたくさん傷をつくるでしょうね。いろんな意味でね。
特に3代目は2代目よりも懐疑的な目で見られがちですもんね。
そう。だから僕が応援しているのは新たなビジネス領域である風力事業の推進だよね。これは本人がやる気をもってやっている新しい分野だから。とはいえ、いくらの投資になるのか、最悪の事態はどうなるのかというのはハッキリしようと話しているけどね。
金額も大きい話でしょうしね。
そうそう。先代がいつも言ってたけども山は8分目ぐらいから見るぐらいがいいと。登り切ったら降るだけだぞと。だけど裾野が広がれば8分目の高さが変わるでしょ?だから裾野を広げる事も大事。新規事業というのは裾野を広げる仕事なんだよね。
お話しを伺っていると企業体力的な事はもちろんですが、「企業文化を作る」という事が 今ご代表がされている主な仕事という事になるんですかね?
そうだね。今年の秋の引越しもそう。新しいビルを購入したわけだけど人に貸した方が売上になるわけだからいいんだけど、このビルを見た瞬間に「ここに移転したら人ももっと集まる」って思ったね。そういう一つ一つの企業文化を今作っている最中かな。
新たなオフィス楽しみですね。現在の本社と同じ建築士の方がデザインされるという事でしたが、そういった外部のパートナー会社はどういった基準でお選びになりますか?
やっぱりロングリレーションシップだよね。それは匂いとか感性とか価値観とか、ありきたりな言葉でしか伝えようがないんだけどね。会って、打合せを重ねて、なんかいいなと思えるとやっぱり仕事も長く続くよ。やっぱり僕の基準は長く付き合えるかどうかが基本かな。つまり信頼関係が築けるかどうかって事なのかな。それさえあれば究極な話、契約書も要らないんだよね。間違いそうになれば早め早めで謝るとか、正しい説明をするとか。そういう人としての基本・筋みたいな事は本当に大事。そして信頼があればお互い余計なパワーを使わないし、心配しなくて済むしね。
そうですね、その心配は本当に余計ですもんね。
本当に余計。また嫌なやつは毒になるからね。うちも過去には大変な思いもたくさんしたよ笑 海外との取引なんかは特にね。やっぱり約束を守るというシンプルな事、基本ができるかどうかはその人の印象にも表れるよね。ご飯いきましょうって言って行かない人いるでしょ?些細な事だけど、言ったのならやろうよって思うよ笑
笑 そんな中、少々聞きづらいですが弊社と取り組んで頂いた感想を教えてください。
最初はね、正直どうかなーと思ったよ笑 やっぱり若いし、僕なんかは古いから服装とかも見てしまう。見積書も本当か?とかね笑 だけど、まずはやってみようと思ったんだよね。それはうちのスタッフがお世話になってる人からの紹介っていうものあったしね。やっぱり人の紹介は大事だからね。
結果として今回WEBサイトをやってもらった感想としては本当によく出来てる。良いものを作ってくれたという感想かな。僕らの要望をちゃんと盛り込んでもらった上でデザインと機能を構築してもらってる。そして、スケジュールにズレがなかった。予定していた納品までに僕らも色々と注文したけど、その都度スケジュールをキチンと調整して、できる事、出来ない事を整理してやってくれてたなと。あとは僕と橘さんたちの年代が違うというもの余計に良かったのかなと。今回は特に採用部分に力を入れる目的もあったので、若い人たちの感性でやってもらって結果的に本当に良いものが出来上がったと思うね。
ありがとうございます。ご満足頂けて僕らも嬉しい限りです。
うん、大満足だよ。そして周りからの評判もすごく良い。嬉しいよね、周りの人に言ってもらえると笑 タグライン制作のコピーライターさん、カメラマンも良かったね。よく撮って頂いた。サイトに掲載した僕の写真も評判いいよ笑 社長っぽいって言われるね笑 そういう作り込みやデザイン、全て本当に良かった。
ただ僕らは一旦これで満足だけど、御社はまだまだ満足する事なく挑戦してもらいたいな。それこそ企業はこれからSDGsだったり、これからの社会に合わせて色々な取り組みをしていかなくてならない。そういう事を見据えた提案だったり、時代背景を捉えた提案は色々できると思うよ。アンテナを張り巡らせてさ。だからワインでもなんでも安いものだけじゃなくて、とんでもないもの飲んでみるとか笑、あらゆる事で感性を磨いて欲しいなと思うよ。
ありがとうございます。またワイン飲ませてください笑 今後とも末長く宜しくお願いします!
数多くの繊維・素材を開発し続ける帝人フロンティア。
「素材」という表に出ることの少ない、特殊な領域でのブランディングについて同社の考え方を聞いてみた。
Photo_Kaido Kawamoto Edit_Keisuke Tachibana
帝人フロンティアとはどのような会社ですか?帝人グループの中で、繊維・製品を主な事業としていて、「業界で唯一の繊維製造と販売を一貫で手掛ける事業体」です。そのた
め、素材から製品まで自社内で完結できるという会社になっています。
様々な商品があるかと思いますが、何種類くらいの商品があるんでしょうか?うーん、種類といっても衣料から産業資材までとかなり幅広いものになりますね。
『製品』といえど、すべてが最終製品の形をしているわけではなく、部品的な部分であったりする製品もあるので、種類となると
相当数に上ります。
なるほど。部署はどのくらいの部署がありますか?
大きく分けて部門は3つになります。主に原料や機能素材、機能衣料を扱う衣料繊維第一部門。衣料製品を主に取り扱っている衣
料繊維第二部門。もうひとつは、幅広く産業資材を取り扱う産業資材部門です。
阿部さんはその中でどの部門に属していて、具体的にはどんなお仕事をされているんですか?私は衣料繊維第二部門の衣料営業企画部という部署になりまして、主にマーケティング、販促(プロモーション)を行っていま
す。その中で今回『SOLOTEX』のプロモーション業務を担っています。
我々で『SOLOTEX』のプロジェクトをお手伝いさせて頂いて1年間くらい経つのですが、もともと『SOLOTEX』は何年位前にできた素材ブランドなんでしょうか?もともと、2002年に旭化成さんと合弁会社を設立し、ソロテックスの商標で関連生地の販売を開始しました。そこから現在の帝人フロンティア単独で2011年ころから販売しています。
具体的に『SOLOTEX』とはどのような商品になりますか?
ポリエステルの一種で、非常に多くの機能を持った素材です。7大特徴として、柔らかさ、形態回復性、ストレッチ性、クッショ
ン性、発色性に優れ、他の繊維(ポリエステル以外の繊維)との調和性の高さ、環境負荷の低減があります。
本当に様々な特性を備えている素材ですよね。私たちは昨年からお手伝いさせて頂いているのですが、ブランディングをしなければいけないとなったきっかけはなんだったのでしょうか?もう何年も前からだと思うのですが、昨今、特に衣料において「素材」というものへのウェイトが上がってきている、素材への注
目度が上がってきていると強く感じはじめていて。そうした背景がある中で、1人でも多くの消費者の方へ知っていただいた方が
よいなと思ったことがきっかけです。
そこからプロジェクトを組んで、今まで以上に「SOLOTEX」というブランド名を表に出すような戦略にでているという形になり
ます。
様々なブランディング施策を行っている中で、『SOLOTEX』を今後どのようなブランドにしたいと考えていますか?消費者の方が〝着心地がいい″〝便利だな″と身近に感じていただけるものだと思っておりますので、より多くの方に体感していた
だけるようなブランドにしていきたいと考えています。日常で身に着けるモノに『SOLOTEX』が入っていると安心だなと思って
もらえるような、多くの人に愛される素材ブランドを目指しています。
そういった部分は私たちも共感させて頂いております。
『SOLOTEX』を基盤に様々な外注先とお仕事をされてることがあると思うのですが、外注先と仕事を進めていくうえで、パートナー選びの基準は会社として、阿部さん個人としてなにかございますか?我々は全方位的に商品を販売しているので特に何かこちらで選んでということは無いのですが、最近で言いますと、素材について
消費者の方に知ってもらいたいという気持ちが強くありますので、BtoBだけではない、エンドユーザー目線の考え方が一致する会
社と深くお付き合いしているケースが多いです。
今回、我々としてはデジタル領域をやりつつ、様々な人たちと協力しながら全方位型にプロモーションをかけているところなんですが、私たちと仕事をしてどのような感想をお持ちですか?もともとはテイジンチームは業界の中にいて、凝り固まってしまっている部分があります。衣料や素材に詳しいけれど、それ故に
決めつけてしまう場面もあるので、衣料ばかりではない異業種のところともやってみたいと思っていました。我々の発想にない意
見をいただけているので、そこは狙い通りだなと思っております。
ありがとうございます。よかったです(笑)今回ですと、戦略的な部分から動画、WEBサイト、Instagramのトンマナルールなどなど、いろいろと作らせて頂きましたが仕上がりについてはいかがでしたでしょうか?衣料中心にデジタル施策をお願いしていますが、いい意味で我々の視点とは違うと感じています。
私たちだけですと、プロダクトアウト型にプロモーションがなりがちなんですが、もっと感覚的に感性的に訴えるもの、なにか気
になるなというモノづくりをしていただけていると感じています。一方で深く知りたいお客様に対しては製品のラインナップや特
徴を知ってもらえるツールがあったり、ふわっと気になってくださったお客様に対してはそこに向けたツールが用意されていた
り、段階的にお客様にアプローチができる仕組みを用意して頂いたなと思います。そのあたりは非常に満足度が高い仕上がりにな
っています。
ありがとうございます。ホッとしています(笑)来期に向けてダメだし含め、ご意見などがありましたら教えてください。衣料という感性を要求される部分では『SOLOTEX』というものの認知度が非常に上がっているのを実感しております。今後も
様々なお客様に採用いただけるだろうなと、そういう意味では今まで衣料という中ではわき役だった素材というものが準主役にな
っているように感じます。
今後は衣料の中でも少し違う分野、例えば裏地だったり、綿があったり、SOLOTEXの特徴を生かした存在がたくさんいます。
そういった今まで語られていなかった部分を消費者に伝えていきたいなと考えてます。
なるほど。そういった部分を今後はデジタル領域でも伝えていけるような流れがとれたらよいということですね。そうですね。衣料だけでなく産業資材などに採用されている事例も多々あるので、衣料同様に消費者の方に伝わるように
『SOLOTEX』が入っているから使いやすい、いいものだと認識してもらえるようなプロモーションをうっていきたいです。
どんなジャンルでも信頼される万能的なブランドにもっていきたいなと。
承知しました。専門的な分野のプロモーションを含め、いろいろとご提案させて頂ければと思っております。本日はありがとうございました!
30年以上に渡り、名だたる海外自動車メーカーのショールームデザインを数多く手がけてき
たアーバンスペース。空間デザインの専門家が考えるセルフブランディングとは?
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Keisuke Tachibana
今回「空間作りの専門家が考えるセルフブランディング」ということでインタビューをさせて頂く訳ですが、まず初めに、アーバンスペースとはどのような会社ですか?
我々の会社は自動車のショールームを専門にデザインしている会社なんですが、中でも輸入車のショールームを多く手がけていま
す。CI(コーポレートアイデンティティ)の中でもビジュアルの部分、つまり店舗デザインを中心に業務をしております。
海外メーカーの場合はグローバルで店舗のデザインが決まっていて、日本でも世界で統一されたデザインで展開しています。その
中で我々は各自動車メーカーと契約し、全国にお店をつくるときに基本となるデザイン・プランを考え、お店の竣工までマネージ
メントしていくというのがメイン業務になります。
もう少し具体的にお話しすると、自動車のショールームの場合はフランチャイズ形式なので現地のディーラーさんが自身のお金で
お店をつくるわけです。そうすると設計ですとか建築は現地で手配されるわけですが、そういった各業者の方々に向けて詳細の図
面を我々が供給して、彼らの設計図をチェックし、現場が始まってからの質疑に対して、ビジュアルの部分をコントロールしてい
く。いわゆる意匠管理をやっています。
様々なレギュレーションの中で進めていく業務なんですね。
そうですね。我々の場合は設計デザインだけにとどまらず、お店につける看板、什器もトータルでサポートしています。それらも
世界統一のものなので、メーカーによっては日本で内製化しているものもありますし、本国の指定しているサプライヤーから輸入
してきて現場に収めるということもあるんですが、意匠監理に始まり、製作や輸入代行業務、時に施工まで企画段階から竣工まで
トータルにサービスを提供しています。
グローバルで展開しているクライアントと接していく中で一番気をつけている部分を教えてください。
我々はメーカー側からデザインに対してはある一定の権限をもらってます。ですので、オーナーさんに対して、メーカーサイドの
一方通行の提案にならないように気をつけています。
実際にお店を運営するのはディーラーさんですし、なにより大切なのは店舗に足を運ばれるお客様がいかに気持ちよくこのショー
ルームで過ごせるかという部分です。もちろん本国のデザインは尊重しつつも、居心地が良く、使い勝手の良いショールームをつ
くるという事を一番大切にしています。
細やかな調整をグローバル企業と行い、様々なブランディングを手がけているかと思いますが、自社のブランディングに対してはどのようにお考えですか?
私たちの会社でなにがブランドかと言いますと、社員の一人一人がブランドであると考えています。
我々はある意味ソフトを提供しているわけですが、メーカーのブランドを扱っているという事で非常に専門性があり、特異性があ
る業務をやっています。32年の歴史に裏打ちされた財産、ノウハウが私たちにはある訳なんですが、それを社員のみんなが共有し
てお客様により良いものを提供する、他社にないサービスを提供する、クオリティの高いサービスを提供する。社員一人一人にそ
ういった思いを理解してもらった上でスキルをつけてもらい、その経験をもとにお客様に満足を与える事が会社のブランディング
につながると考えています。
今回、ロゴマークから始まり、会社案内や営業ツールなどを私たちにご依頼いただいたわけですが、実際のところ出来栄えはいかがでしたでしょうか?忌憚ないご意見を頂戴できれば・・(笑
率直に言って、すごく満足しています。自分が社長になって、会社のロゴを含めてイメージを一新したいという中で、私の思いを
橘さんが非常によく理解してくださった事と、私の気づいていない部分を掘り起こして、最終的に素晴らしいロゴマークを作って
くれたと思っています。会社案内につきましても、我々にないアイデアがたくさんあり、それを課題に合わせてご提案いただける
ので、そのあたりも非常に満足しています。
我々も同じくクリエイティブな仕事をしていると言いつつ、やはり自動車のショールームに特化しているので、逆にそれ以外の分
野のクリエイティブなスキルや感性においては私の満足するものが社内には感じられないこともありました。その部分をThe
companyさんがデザインのプロとしてしっかりとサポートして頂いたので大変助かりましたし、大満足しています。
ありがとうございます。僕らもそう言っていただけて嬉しい限りです。最後に会社の今後の展望をお聞かせください。
そうですね。きたるべき自動車業界の変革の中で、我々の会社がどういったサービスを提供できるのかを模索している最中ではあ
りますが、人口減という問題に対応するべく、海外にもあるネットワークを活かし、特にアジアパシフィックのマーケット市場の
掘り起こしをするべく議論を重ねています。
日本は、自動車業界で言えばトヨタ、日産、ホンダをはじめ世界有数の自動車メーカーがあるわけですが、そういったメーカーは
勿論、海外展開を目指す企業を我々のネットワークを使ってサポートしていくというのを積極的にチャレンジしていこうと思って
います。夢でもあるんですが、将来的には私たちの持つ世界中のネットワークを活かして、よりスケールの大きな仕事をしたいと
考えています。
海外で勝負する事が具体的にイメージできているわけですね。その際はまた色々とご一緒できればと思います(笑)今日はありがとうございました。
北海道・札幌を拠点として創業39年を迎える八城地建。新たに建築設計部門のブランディン
グに取り掛かり、自社の考え方にあった顧客を着実に作りつづける同社の考え方とは?
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Keisuke Tachibana
今回我々がお手伝いさせて頂いたのは建築事業部にあたる「THE EIGHT WORKS」というブランドの立ち上げだった訳ですが、まずは八城地建がどのような会社かをお聞かせください。もともとは不動産の売買仲介業をメイン事業としてはじまって、今年で39年目を迎えました。現在は大きく分けると売買仲介と建
築なんですが、細かく分けるとこれに加えて賃貸管理やリフォームなどもあるので、不動産事業全般を地域に根ざしてやっていま
す。今回立ち上げた「THE EIGHT WORKS」は新築に特化した住宅ブランドという立ち位置になります。
「THE EIGHT WORKS」というブランドはどのようなポジションを目指しているブランドなんでしょうか?うーん、どんなブランドなんだろう(笑)
一言で言えばやっぱり「北海道らしいブランド」というのを目指しています。
北海道に適した構造はもちろんですが、天然素材を使った家づくりを基本とし、中でも北海道産の天然木を使用していたり、外壁
に使用するレッドシダーという材料は北海道の気候によく似たカナダ産を使用する事で、木の風合いが全面にだせる且つ、耐久性
を備えた建物を提案しています。外壁を含め多くの箇所に木材を使用する事で、経年変化を楽しめるという点がこの建物の一番の
特徴です。
その経年美をわかっていただけるお客様だけにご提案する。本当の意味でお客様と価値観を共有できる事がこのブランドの強みだ
と思っています。ブランドというとなんだか気恥ずかしいのですが(笑)
一つの事業部をこれだけ作り込んでいるのは立派なブランドだと思います。もちろんブランドという意識はあるのですが、ブランドを作ったというより、こだわっている部分をちゃんと伝える方法が今の形
だったのかもしれません。
新築住宅は大きく分けるとハウスメーカーが作る家と建築家が作る家に分かれると思うんだけど、ハウスメーカーは数を量産する
かわりに安価にできる。でもデザインはわりと均一化してしまう。建築家が作る家はこだわりを詰めこめるけど高価格になってし
まう。その中で私たちは、私たちの強み・好みを全面に打ち出してそれを理解してくださるお客様に対してゆっくりと丁寧な家づ
くりを提案するので、それを受け入れてもらっている感覚はあります。
僕らが最初に「THE EIGHT WORKS」の仕事に携わったときにターゲットやペルソナを細かく設定した資料をいただきました。あそこまでちゃんと設定された資料を頂ける事はあまりないのですが、どのようにして作っていったのですか?まず自分ならどんな家が欲しいだろう、と考えたんですよね。自分が好きなものを売るには、自分と近しい価値観の人じゃないと
難しいよなと。最初はそんな感じで自然となっていってたんですが、それを明文化してなかったので、それだと自分たちの商品を
ただ事務的に説明してしまう。でも設定しておくと商品も設計も共感をもってもらいやすくなる。それらをザ・カンパニーさんに
表現してもらったっていう事です。考えていた事とお客様に打ち出す表現がリンクしたっていう感じです。
ターゲット、ペルソナの明文化前と後では違いはありますか?かなりあります。明文化する前は誰にでも同じように説明してましたので、この雰囲気が好きじゃない人にも同じように説明して
しまってて。でもペルソナを設定すると伝えたい人が明確になるので、より掘り起こせる。だから商品はますます尖ってきていま
す。クオリティをキープする事がなにより大切なので年間10棟程度しか建てないというのもブランド価値を高めてくれてるなと。
結果として競合がなくなりましたね。
競合がなくなるというのは大きいですね。そんなブランド作りをするとなった際に私たちを選んでもらった理由はなんでしょう?単にデザインをしてくれる会社ではなくて、僕らの考えている事、伝えたいことを形にしてくれる表現者のような側面を強く感じ
たところですかね。札幌にもおしゃれに作ってくれる会社は沢山あるんですけど、表面だけを格好良くするというよりは、私たち
の性格をしっかりと表現してもらう事が大事だったので、その価値観に共感をもてました。あとはなんですかね。提案書のクリッ
プが洒落てたからかな(笑)
あれに影響があったとは(笑)ありがとうございます。実際にお仕事させていただいていかがでしたか?仕上がりはかなり満足しています。僕らはゆっくり考えて進めていきたいという思いもあったんですが、急がされることもなく、
このペースに付き合っていただきながらとても良いものが出来上がったと思っています。悪い点を言えば、札幌での打ち合わせ時
に若干酔っ払ってたって事ぐらいですかね(笑)
それは本当にすいません(笑)普段はそんなこと有りえませんから!次はリフォーム事業のリブランディングですね。そちらも引き続き、宜しくお願いします!
デジタルPR業界でのリーディングカンパニーである株式会社PR TIMES。
同社を創業当時から知る村田氏に同社が考えるデザインのこだわりや必要性を聞いてみた。
Photo_Kazunari Ozawa Edit_yuko otsuka
今回「PRのプロが考えるデザインの必要性」というタイトルでインタビューをさせていただくのですが、その前にPR TIMESさんがどのような会社かお聞かせ頂けますか?
主にデジタル領域のPRサービスを提供している会社です。
その中でもメインのサービスとしては、リリース配信サービスの「PR TIMES」。
2016年8月現在でご利用企業は1万4000社を突破、上場企業も1000社様以上にご利用いただいているサービスです。使ったことないっていう会社はほとんどいないんじゃないかっていうぐらいの数ですね。そちらがメイン事業という事なんですね。
はい。あとはもう少し上流のPR企画プランニングから提案することも最近多いです。
PRネタに絡めたキャンペーンを企画して、ランディングページを制作してPRに活かしたりだとか。
そんなことをやっていたりもします。
スタッフは今何名くらいいらっしゃるんですか?
トータルすると今48名ほどです。
その中で村田さん自身は具体的にどのようなお仕事をされているんですか?
僕は、主にクライアントに対して先のデジタルPR企画プランニングの提案をするケースが多いです。
簡単にいうと、デジタル上でどれだけうまく波及につなげるか、話題化させられるか、というご提案をします。
今は家電・飲食・化粧品のナショナルクライアントが多いですね。
僕が知っているPR TIMESさんのサービスって、リリース配信というイメージが強いんですが。
そうですね、メインはリリース配信ですが、もっと上流の部分。
「リリースを流すだけじゃなくてデジタル上でもっと広げるためにはどうしたらいいですかね?」
という相談に対しての解決法をご提案します。
例えば「その内容だったら実はYoutubeを使ったほうがいいですよ」とか、
「Instagramの施策やったほうが広がりますよ」とか、そういった提案をしています。
活動領域というのは完全にデジタルに特化しているんでしょうか?
はい、デジタルの中でニュースになるためのメディア選定を行ったりもします。
そもそもメディア選定する以前の段階から、どういう切り口だったらニュースになるかというその切り口、
プロモートアングルっていうんですが、そのプロモートアングルを考え、そのアングルに応じて
各メディアにどんなアプローチをしていきましょうかと整理するといったこともやっています。
それをデジタルに特化してやっているんです。
なるほど。PR TIMESさんとは会社パンフレットの制作がきっかけで村田さんとお会いしました。 当初自社制作系のご担当、専門なのかなと思っていたんですが、基本的にはスタッフ皆さんがお客さんを持ってらっしゃるんですか?
僕も他の担当者も特に制作専門ではなく、メインのお客様対応であったり、それぞれの業務がありつつも
他の作業もやるという事が多いですね。社内では1人1つの仕事というよりも1人2役みたいなところが多いので、
自分のできることを広げていくというのは会社としての考えでもありますね。
弊社との関わりとしてパンフレットやカレンダー製作などをやらせていただきました。他にもいろんな外注業者さんがいらっしゃると思うんですね、その中でのパートナー選びはどのような基準でやってらっしゃるんですか?
今回は橘さんをご紹介いただいたというきっかけもありますけど、やっぱりデザインってコミュニケーションの1つの手段だと思うんです。今すごく新しいなって思うデザインでも2-3年経つと少し古く見えたりってあるじゃないですか。
その時点で伝達しちゃってますからね。なので、そのあたりの感性に富んでいるとか、そういうところを基準として考えていますよね。ザ・カンパニーさんはファッション系のカタログ制作もされてるので、トレンドは敏感に感じ取っていただけるのかなと。PRを提供している会社としてはトレンドに敏感でありたい、というのもありますし。
ありがとうございます。そこは頑張っています(笑)。
他にも外注はしていますし、弊社の場合は社内デザイナーがやるケースも多いです。しかし、こういうパンフレットだったり
オフラインのものは社内で担当している人がいるわけではないので、そこはお願いしています。
WEBサイトとかそういった自社制作物ってたくさんあると思うんですが、自社のデザインの一貫性や考え方、またその必要性っていうのはどのようにお考えですか?
会社の中でそれぞれ思うところはありつつも、弊社の文化として、デザインって誰かに何かを伝えるソリューションの一つになると思っています。例えばインスタグラムをプロモーションに活かすことがあります。文字で伝えるよりも画像で伝える、これってバランスやアングルも含めて情緒的に伝えるってことだと思うんです。「これかっこいいから」とか「これイケてるじゃん」って、言葉で表さなくてもなんとなく伝わるじゃないですか。デザインの重要性を感じる部分ですよね。
伝わりやすいですからね。PR TIMESさんの場合は“見て直感的に目的が伝わる”というところを全員意識されていますよね。
コミュニケーション領域の会社なので、伝わりやすさは意識しますよね。WEBって情報量が本当に多いじゃないですか。
流れてる情報をすべてテキストで頭に残すって大変なんで、“いかに見やすいか”とか“パッと見でわかりやすい”とかは
結構こだわったりするところですよね。
最初のきっかけはご紹介頂いてからですが、なぜThe companyにその後も継続していろいろとご依頼いただいているのでしょうか?
そこは社内的にも単純にこのデザインかっこいいじゃん!っていうのがあります。かっこいい!いいじゃん!っていうのは
パッと見たときにわかるじゃないですか。「これってこうしたほうがいいよね」っていうのが続くと、
感覚が伝わってないなとか、、、。やっぱり感覚が伝わってる人じゃないと何か制作物を作るときにデザインとかを共有するのは難しいなって。そこが伝わっていることと、継続しているやり易さ、スピード感ももちろんありますし、
納得できるものが社内としてはあがってきていると感じてます。
ありがとうございます。実際に制作させていただいたものっていうのが会社案内、カレンダーだったりするんですけど、ここらへんの率直な意見を伺ってもよろしいですか?
はい。じゃあ、ぶっちゃけた意見として(笑)直前までいろいろと決まっていない中でスピーディーにご対応いただいたところはすごくありがたかったなというのが1つありました。あと、年末にカレンダー作る会社ってすごく多いじゃないですか。その中で“あ、これって!”って目に止まるのってなかなか重要なことなんですよね。
そうですよね。だからこそ他との違いも重要になってきますよね?
弊社の場合PRカレンダーと言って“何月何日は何の日”、例えば“迷路の日”はいつとか“カレーの日”はいつとか、
“●●の日”を入れなきゃいけない特殊なカレンダーなので、文字量は相当多かったりしますよね。
そうですね。でもこれ、作ってる側としても、へぇー!って思いますからね。このカレンダーうれしいですよ。
思いますよね(笑) かなりいい感じのカレンダーだとおもっているんですけど(笑)
逆に文字量が多くなるのでどれだけすっきり見やすく作り上げるかっていうところが重要にはなってくるなと思っていて、
そのあたりが見やすく出来上がったところ、表紙のわかりやすいところとかよかったなと思います。
今回難しかった記憶があります(笑)
この表紙お猿さんですもんね。申年だから全部お猿さん入れてくれたりとか、そんなちょっとした遊び心がないと。
そういう遊び心をいつも表現したいっていうのはスタッフの皆さんからも感じられます。
ただ「きれいに」とか「まじめ」に作ってくれっていうのではなく、デザインとかって遊び心なりを入れつつも
きれいに情報が整理されている、そこが非常に大きいところじゃないかなと思いますね。
ありがとうございます。今後の村田さんの展望みたいなものがあればかお聞かせいただけますか?そうですね、個人的にゼネラリストでありたいと思っているので、いまのPRだけではなく、デザインでも携われるように
幅を広げていきたいとも思います。同じことをずっとやっていても成長してないというか、自分に満足できなくて(笑)
能力の現状維持って、時間が動いている分僕はマイナスだと思うんですよね。
同じことを友達に言ったらキレられたことありますけど(笑)
なのでデザインに限らず、今の仕事、業務がありつつ、そこに付随していないことも含めて広げていきたいですね。
橘さんともビジネスの話が対等にできるぐらいにならないとダメですね(笑)
PRっていう切り口で考えるとお客さんに話せることが広くなりますもんね。 僕らも今後も色々とご提案できるよう精進しないとと励みになりました。今回はお忙しいところありがとうございました!こちらこそありがとうございました!
創業して36年を迎える村石建工株式会社。
公共事業などをメインで行う同社が新たに手がける事業はインテリアプロダクトの構築。
コンクリートを扱うプロがエンドユーザー向けに開発するプロダクトとは?
Photo_Kazunari Ozawa Edit_yuko otsuka
まずはじめに、、村石建工とはどのような会社ですか?
村石建工は、東京都大田区を中心とした公共事業、土木工事を請負う会社です。父が代表なんですけれど、会社が私と同じ年で36年目です。私自身は、ちょうど6年前に入社しました。
36年。長いですね!今現在、村石さんは具体的にどのようなお仕事をされてますか?
具体的に分けると三つあるのですが、一つ目は営業の仕事です。公共事業をやっていますので、公示された物件を頑張って取りたいよ!といったときに積算ソフトなどを使って見積りを作成します。それで競争入札で入札するというのが基本的な営業の流れになります。
二つ目は現場の仕事があります。パートナーさん・下請けさんと一緒に施工をします。小規模の現場の仕事、例えばよくある道路などの維持補修工事という、短期間で終わるような現場には私も現場監督や主任技術者という立場で現場にでます。
あと一つは仕事ではないかもしれないですけど、弊社のような中小の土建屋さんが集まる団体や組合がありまして、その団体の若手会や委員会の活動に加わっています。
ゆくゆくは業界のためになるであろうと思いまして。
なるほど。村石さんの業種的にも様々な場面で外部の人間と仕事をする機会が多いと思うのですが、どのような基準でパートナー会社を選択しますか?
社長が選ぶことが多いですけど、私は、お人柄で選ぶことが多いですね。
それは一番大事ですよね。
土木の仕事で言うと、工程管理とか、安全管理、品質管理など施工にあたっての注意点は多岐にわたり、これを管理するのが施工会社の仕事です。技術力が商品という仕事でもあるのでもちろん施工能力で選ぶこともありますが、ちゃんと意思の疎通ができていないと現場が円滑に進行しないので、人柄というのは重要なポイントになります。
そこが信頼につながりますもんね。まだ仕事がスタートしていないタイミングでのインタビューというのは今までになかったケースなんですが(笑)これから新たにブランドを立ち上げるということで、今回ご一緒させて頂いてるのですが、新しくプロダクトをつくろうと思い立ったきっかけを教えて下さい。
公共事業というのは、設計書に対していかに100%に近づけて発注者さんに納品するかというところがあります。あまりデザインは勉強した事がないのですが、比較的公共物というのはデザイン性がそんなに富んでいないのではと、個人的に感じることがあります。もちろん安全面や、いろんな面を考慮した上でそういう設計になっているわけですから、公共のお仕事を否定するつもりは全くありません。自分が現場に立ちながら、本当はこうだったらなと思うこともあって、こういうデザイン性に富んだプロダクトがあったら面白いんじゃないかと。
あとは大手のゼネコンさんと橋梁の架替工事に携わったことがあるんですけど、その時に、実際にコンクリートの打設の現場を見て、仕上がりも見て、養生も見て、手で触れたりとか、今回はこういう質感なんだなとか触ってみた中で、なにか面白い事ができたらいいなという気持ちがありました。コンクリートって基本的には木のぬくもりとは全然別でソリッドで冷たいような印象がありますよね。今でこそ打ちっぱなしの住居だったりとか、建築物って日本でも増えていますけど、みんなの意識では、足の裏で踏んで歩くようなものがコンクリートなのかもしれないんですけど、実際手にとったりとか、触れたりとか足では無くて手で触るみたいな機会があってもいいんじゃないかと。
公共事業をやる中でコンクリートを使った何かがきっかけになったということなんですね。
エンドユーザー向けにプロダクトを作るというのは今までの事業とは、色々な意味で全く違うジャンルだと思うのですが、今回のブランドづくりにおいて、なぜザ・カンパニーを選んでいただけたのでしょうか?
プロダクトを作るにあたって、生活必需品とされている物ではないものを作っていくというのはやっぱり不安がありました。マーケットに関しては不透明なところも多いのですしね。ただチャレンジというか新しい試みとして、モノを作るというのは、公共事業で、橋梁をつくるでもいいですし、道路を作るでもいいですし、同じことではあるんですけど、C向けにやってみたいと思いがありまして。
ザ・カンパニーの橘さんにご連絡したというのは、勘といいますか、直感みたいなものが正直ありますけど(笑)お話しを聞いて、お声掛けしてよかったなと現時点で思っています。何度か打合せする中で今お伝えした事って十中八九は分かっていらっしゃると思うんですけど、それに対して、時に客観的にアイデアを下さったりとか、自分が持っていないというか、知らないところをご存じなことが多かったりするんですね。
具体的には、プロダクトというのはカルチャーの影響をすごい受けやすいとかそういう話が頭にも残っていて。そういった意味でいつもアドバイスを頂いたり、一緒に話をしてて、時にワクワク感とかそういうのを感じる事をうれしく思っています。
ありがとうございます。僕もワクワクしています。これからスタートというちょっと珍しいタイミングでのインタビューではあるのでちょっと恐縮なんですが(笑)今後の展望を個人・会社のどちらでもいいのでなにかあればお聞かせください。
そうですね。個人としては土木屋に見られないんですよね。
確かに(笑)村石さん、シュッとしてますもんね(笑)
(笑)違う業界から入ってきたというのがあるのかもしれないですけど、土木屋というか、泥臭いイメージがありそうな業界に今ドップリですけど、その中にも面白い発想を持っているやつがいるぞみたいな、そういう存在になりたいですね。
そういう活動の一つ一つが結果として建設とか土木の業界のPRに繋がっていけばと。今、土木の業界が抱えている問題が人手不足だったりするんです。人手不足の一番の原因というのが仕事の面白みとかやりがいみたいなものもそうですし、先ほども外注する時に人を大事にするって言いましたけど、「どういう人と一緒に働くのか」もすごい大事かなと。新たにこの業界で働く人に対しても面白い人になれればなと個人としては思っています。
なるほど。そんなことを今回のブランドを使って出来るといいですね。
面白いブランドを作っていきましょう!ありがとうございました!
大正13年に帽子の製造業として創業された水野ミリナー。創りへのこだわりは勿論だが
新たな素材開発やトレンド合わせたデザインの研究など、今もなお新たな挑戦を続ける同社が
これからはどのように進化していくのか?プレス担当の諸星氏にインタビュー。
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Shii Ono
90年以上続く水野ミリナーさんはどのような社風、どのような会社なのですか?
東京の本社と札幌、福岡に営業所があり、勿論帽子を専門に扱っています。プライベートブランドとしては8つあります。一つは青山に店舗も構えているアナスタシアというブランドです。プライベートブランドの他にもアトリエデザイナーのブランドを取り扱っています。全部のブランド数としては15ぐらいですね。アトリエブランドのうち7ブランドは、私が担当しています。
プライベートブランドのうちの一つで、私たちも関わらせていただいていますaqua melangeというブランドがありますが、aqua mélange(以下aqua)というのはどのようなブランドなのですか?
洗える天然素材というのをコンセプトに作っている新しい繊維のブランドです。
夏といえば帽子がよく売れて、その中でも麦わら帽子のような軽くて涼しい天然素材のものがすごく人気なのですが、汗をかいたり汚れたりしても帽子を洗えないとか、持ち運びの際にたたんだりできないなど、若干利便性に欠ける部分があったので、お客さまからも多くそういったお声もあがっていたので、そういった問題を解決したいという気持ちから、洗える天然素材、洗える和紙というものを素材から開発し、aqua melangeというブランドを立ち上げました。
aquaも含めて水野ミリナーにはいろんなブランドがありますが、諸星さんはどのようなお仕事をされてますか?
aquaに関しては、プライベートブランドとして会社で手掛けたブランドを世の中に広めていくという業務になるので、今は主にザ・カンパニーさんとaquaのWEBサイトを作ったり、aquaをどういう風に多くに人に知ってもらうかを考えていくお仕事をしています。いわゆる広報ですね。
もともと販売員歴が長かったので、対面式でお客様一人ひとりに対して、販売員としての私だけの接客対応であったものが、今は会社やブランドの広報として私一人で多くの方に接客できるというイメージでいます。そういったことがうまく伝われば、それがやりがいだなと感じます。
弊社と一緒にお仕事をさせていただいている理由はなんでしょうか?
今まで帽子のことしか考えてこなかったので、広報やブランディングなどについては本当に何も知りませんっていうのを正直に話しても大丈夫なように接してくれた部分はすごく安心しました。
何でも言ってくださいっていうザ・カンパニーさんの姿勢があったから気軽に相談ができまし、私たちの言ったことを一度受けとめてくれて、私たちがやりたいこととカンパニーさんからみてやるべきことという差があった場合にはより良い方法を伝えてくれるからとてもやりやすいですよね。飲みこまれすぎちゃってもこちらも成長できないのでそういうスタンスがとても心地よいです。ザ・カンパニーの皆さんが、言ったり言われたりみたいなのが自然にできるお人柄だったので、続けてやってみようとなりました。
言うべきことは言ってくれないと困るし、私たちも意見を言いやすいようにしてくれるというのがザ・カンパニーさんの魅力な気がします。
何より、とっても一生懸命やってくれているのが伝わるので。
今まではグラフィック面とか、PRとか外注というお付き合いはあったりしたのですか?
やってもらったことはあったのですが、話の前後がなくて、一時的な制作のみをやってもらっていたことがあります。ただ、スポットで制作だけを依頼しても仕方ないというのがどっかにあったので、今まで手が出せずにいました。
ザ・カンパニーさんとやっているように、ブランド立ち上げの本当に最初の部分のターゲットやコンセプトを一から考えることをしてからじゃないとグラフィックやPRはうまくいかないだろうなと初心者ながら感じていたからだと思います。
外注を使っての一番メリットを感じている部分はなんですか?
やっぱり、冷静な目があることです。私たちは帽子のプロだけど、広報やブランディングやそういった部分ではまるっきり素人なので。お互いプライドを持ってできるところが必要かなと思っています。
今後のアクアメランジェはどのような展開をお考えですか?また、どのようなブランドになってほしいですか?
社長が変わって、39歳と若いので、今までできなかったことをやろうという雰囲気なので、aquaはその一つとして、今はどうしても百貨店さんがメインになっているのですが、今度はエンドユーザーと直接つながれるようなPRのできるブランドにしたいと思っています。
そして家族で楽しめるブランドにしたいですね。家族で使えるというのが魅力のブランド・商品ですから。
クリーンで洗えるし、パパもママも子供ちゃんもみんなで楽しく使える身近なブランドになっていってほしいですね。
家族みんなが身近に感じるブランドっていいですね!僕らも頑張ります。 今日はありがとうございました。
店舗を中心に様々な空間デザインを手掛けるハイジクリエティブパートナー。
同社とザ・カンパニーの関係性はハイジクリエイティブパートナーが空間デザインを行い、館内サインをザ・カンパニーが手掛けることで一つの空間を作り上げる。
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Shii Ono
デザインと言っても様々なジャンルがあります。中でも横井さんが手掛ける空間デザインとは具体的にどのようなお仕事ですか?
基本的にはデザインってどれもそうだと思うんですけど、最終的には壁の色を何にするかとか、床の色になにを塗るのかとか、どう照らすかとか、そういう話になるのだけれど、デザインっていうのは問題を解決する手段と考えて、社会の問題を解決する手段と考えているから、ぼくはデザインを通してクライアントが抱えている問題だとかを解決してあげているという気持ちでいます。
なるほど。デザインは「問題を解決する手段」という部分、すごく共感できます。その「問題を解決する手段」という中でも横井さんが特に心がけていることはありますか?
そうですね。問題解決型というだけの視点でいうと、どうしても陳腐なものというか無味乾燥のもの、硬いものにどうしてもなってしまいます。僕はもう一方で商業デザインというベースでも仕事をしているので、もうちょっと、そこに気分が盛り上がる要素とか、楽しい気分になるとか、そういう部分、なんていうかキラッとしている要素をどう入れるかっていうのを気にしていますね。
商業デザインというお話もされていましたが、世の中のほとんどは商業デザイナーだと思うんですけど、横井さんは空間以外にもプロダクトデザインもされてますよね?空間デザインとプロダクトデザインの発想の違いとか考え方の違いなどがあれば、そのあたりをおしえてください。
今手がけさせてもらっている仕事はインテリアがメインなんですけど、そのプロダクトを使って、空間演出が簡単にできる…なんていったらいいのだろうな。笑
さっきの話にあったキラッとしたものだったり、ワクワクを提供できるようなもの?
そうですね。どうしても単純に木をポンと置くとかだと最初の話じゃないけど、無味乾燥したものになりがちと言うか、実用性を第一に考えてしまいます。でもプロダクトの場合、そこは勿論なんだけど、比重でいうと「楽しさ」みたいな部分を重要視しているのと、拡張性というのを常に意識していますね。
パズルを並べた時みたいにきれいにだとか、空間を数で演出したときにどうきれいに見えるかとか。その並べる作業もユーザーが楽しめるとか、そういった意味での拡張性はすごく意識してます。
その単体での美しさと同時に、それが複数並んだ時にきれいさが維持できるかとかを今のプロダクトは意識してますね。
今回は「空間デザインとグラフィックデザイン」というテーマですが、前回、ザ・カンパニーにご依頼頂いたプロジェクトがまさにテーマ通りの内容かと思います。そのプロジェクトの概要となぜそこにデザインが必要だったかを聞かせてください。
はい。大阪の難波にある100年近く続いている大型スパの改装ですね。そこにホテルを導入して新たなサービスを提供するというプロジェクトでした。
そこでの問題点というか、ご代表の思いとしてはやはり老舗なのでお客様も年齢が高くなっていってる。そのお客様が来ていただける事はとても大事なことだけれども、社長も今我々と同じくらいの年齢、つまり30代〜40代だから、今後を見据えるとその世代もしくは、もっと若いお客様を引き込んでいきたいというのが課題となっていました。
新しいサービスを始めるにあたって、そういった問題点を解決するためにこのプロジェクトがスタートしました。
施設自体も大きな施設でしたよね。今回ザ・カンパニーは館内サインのデザインという部分で参画させてもらったのですが、こういうサインなどのグラフィックの部分などを外注に頼むということはよくあることなんですか?
僕が独立する前はよくやっていたのですけど、僕が独立してからはグラフィックデザイン会社に外注として入ってもらったっていうのは初めてですね。
今回のプロジェクトにおいて、なぜザ・カンパニーに仕事を依頼して頂いたんでしょうか?
なんて言ったらいいんだろうな。客層を変えていくにあたって、今までのような重さよりも、さっき言ったようなキラッとした要素だったりチャラっとした部分がほしかったんですよね。
アカデミックなグラフィックっていうよりは、もうちょっと受け入れられやすいテイストというか。
ある種のゆるさみたいなこと?
そうですね。ゆるさもそうですし、ガチガチに決まったコンセプチュアルなものではなく、こんなのいいよねとか、あんなのいいよねみたいな雰囲気で進めたかったんですよね。
じゃ、全部やっちゃう?みたいな。
そういうノリで進められる人だったり、アウトプットが出来る人、なんだろう、過去にとらわれていない「今の感覚」をちゃんと持っている人たちと仕事がしたいなと思っていたんですよね。もっと言うと僕とは違う感性の人がよくて。
それで考えていたら「あ、ザ・カンパニーさんとしたい!」ってなったんです笑
ありがとうございます笑 実際にグラフィックデザイン事務所であるザ・カンパニーと仕事をしてみていかがでしたか?
まず、結論としてはすごく満足しているし、雰囲気重視とは言ったけれどもやっぱり建築みたいなおおきなプロジェクトって、アウトプットもそうだけど、関わる人が多い分、進め方もデザインしなければならないんですよね。そういった意味でもすごくうまく仕事の流れにも順応してもらって、ストレスなく仕事が進められたかなって。
ちょろっとケンカしたりもしましたけどね。
いいんだよ、それがあったほうが笑
向き不向きがいろんなところにあるとおもうんですけど、グラフィックデザイン事務所を選ぶ基準みたいなものを教えてください。
まず仕事以前として、人として魅力的であるとか、そういう部分が感じられる人が会社にいるかどうかはすごく大事だと思いますね。そして仕事の面においてはセンスとかは勿論大事なんだけど、というよりそこがないと土俵に上がらないので。
なのでそれが前提の上でやっぱり当事者意識を持ってもらってるかどうかはすごい大事にしてますね。
変な責任感はいらないんだけど、当事者意識があればいいものが出来ると思っています。
その点でザ・カンパニーさんはその意識をしっかり持っていてくれるのですごい助かりますね。
その点でいうと、また仕事をしたいと思ってくれてますか?笑
そこは勿論ですね。ぜひ。
ありがとうございます!
では最後に横井さんの今後の展望をお聞かせ下さい。
いい意味で身の丈にあったというか、自分がこの人と一緒に仕事したいなとか、楽しそうだなとか、向こうに求めてもらったこととかに答えられる仕事がつづけばいいなと。無理はしたくないですよね。
横井さんらしくだよね。僕も全く同じ考え方です笑 今回はありがとうございました!
創業から10年。WEB上での動画制作・活用に特化してきたモバーシャル。
今やこの業界でのリーディングカンパニーと言っても過言ではない同社が、
あえてアナログである「紙」にこだわり、制作し続ける理由とは?
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Shii Ono
まず最初にモバーシャルはどのような会社ですか?
モバーシャルは2007年3月に創りまして、
コンセプトとしては、デジタルビデオエージェンシーという商標もとってやっているんだけど、デジタル領域での映像プロダクションというのが一言でいうとうちの会社です。
もともとテレビ…動画ってテレビとか映画とかそういったところでのみ使われていたコンテンツなんですが、これからネットの時代だよねということで、ネットの動画「デジタルビデオエージェンシー」というのを始めました。ネットに動画が移行していく上で必要なことは、大量の動画を作らなきゃいけないということが一つと、もう一つは価格を抑えた状態で作らなければいけないという、この二つがあって、この体制を作った上で会社を始めましたというところがモバーシャルの特徴ですね。
当初はそれをずっとやっていたのですが、今度は作った動画をどう活用すればいいのかというクライアントのニーズが増えてきました。例えば広告で効果出したいとか、もっとお客さんに動画を見てもらえるようにしたいとか、いわゆる動画のマーケティング機能っていうのを強化していったのが今のモバーシャルという会社になります。
具体的に映像はどのような企業が取り入れる事が多いですか?
多いのはBtoCの商売をやっている会社のほうが多いですが、今はto Bの企業もやり始めていて、昔は大手企業さんが多かったんですが、今はすごく小さな店舗とかもやるようになってきてますね。
動画というものがTVなどからWEBに移ってきている中で、単純に過去と今が一番違うなというのは、どんな部分なんですか?
昔はネットで動画を見る場というのはすごく限定的だった。テレビだったらテレビだし、映画だったら映画館だったんだけど、今はPCで見る人もいれば、スマホで見る人もいるし、タブレットで見る人もいるわけですよね。見る端末が変わってきたというのが大きく変わった部分かなと。
あとは見る側との接触方法がすごく変わって、テレビだったらつければ見れる状況だけど、今はFacebookのタイムラインで上がってくることもあるし、なんかのキュレ―ションメディアってのもあるし、YOU TUBEで検索ってこともあるし、あとは企業のHPでってこともありますよね。接触の方法が、デバイスが増えて、メディアが増えて。あとはタイミングも電車の中とか場所も変わってきている。昔はリビング・お茶の間でって感じだったけど、それが電車の中で見たりだとか、寝る前に見たりとか、さまざまなところで、様々なものを使って、様々なタイミングで動画に接触するようになった。つまり全ての面で多様化しているというが今と昔の大きな違いかと思います。
モバーシャルさんはデジタルビデオエージェンシーという会社でありながら、会社パンフレットやポートレート(作品集)などは必ず紙で作成していますよね? 僕らからするとそこも動画で紹介してもいいのでは?と思ってしまうんだけども、弊社にグラフィックデザイン、つまりパンフレットなどの紙の制作物の依頼いただく理由はなぜなんですか?
うちが紙をどう使っているのかというと、まずは営業マンがお客様のところに持って行って、これを使って説明するものとして使っているのは勿論なんだけど、それ以外はセミナーとかイベントとかに結構出るケースが多くて、その時にはお客様にお土産として持って帰ってもらっていますね。
大きく分けてこの二つがパンフレットの使用シーンで、そもそも、データって持って帰ってもらってもあまり見ないんですよね。やっぱり「モノ」を渡さいないと残らないし、残すっていうのがものすごく重要でじゃないですか。
それを持って帰ってもらって、その後、上司とかに説明するときってデジタルデータだと結局見てもらえないケースが多々あって。実際に僕もあまり見ませんしね(笑)
だからパンフレットっていうのは絶対にないとダメなツールですね。
なるほど。動画を営業ツールとして何かを伝えるよりも、紙で伝えるほうが伝わるって事?
こういうケースでは圧倒的に伝わると思いますね。
データだと結構忘れちゃうでしょ、何回も見ないと。
だからモノとして残っているというのはすごく重要かなと思っていますね。
あと、紙って、触ったときの質感とかあるし、サイズとかデザインとか、ブランディング、つまり見られ方としてもすごく重要なツールで、デジタルの業界、特に映像業界ってパンフレットにあまり力を入れている会社はすごく少なくて。
だからこそ、うちはこういうもの一つとってもそうだし、封筒とか、その他の紙の制作物もかなりザ・カンパニーさんにお願いしてるんだけど、そういう細かい部分がブランディングやマーケティングにとってもすごく重要なことだと思っていて、そういう意味でも紙に力を入れているという背景がありますね。
細かい部分のこだわりって結果としてすごく重要な部分だもんね。 では単刀直入に質問しますね。そんなこだわっている部分を私たちザ・カンパニーに依頼をしてくれてる理由を聞かせて下さい。
なにかの説明を紙の上でできればいいという会社には依頼したくないんですよね。
単純な説明資料であればパワーポイントなんかを使って自分たちで作ればいいという話なんですよね。
でも、そこにはブランディングの要素だったり、うちをデザイン的な感覚で理解してほしいというところがあって、ザ・カンパニーさんはそこをしっかりと理解してもらってるというところが1番の理由です。例えばアパレルとかいわゆる“おしゃれ”な見せ方を必要としているクライアントと仕事を継続的にしている部分であったり、様々な業種業態のリブランディングをしているところなど、ブランドに対して「見せ方」というところにすごく理解とこだわりがある。
デザインスキルも単純にすごく高いので、オシャレを必要としているものから企業のカタログやパンフレットのデザインなどの硬さが必要なものまでの両方の軸でデザイン出来るというのは本当に安心できますよね。あと、紙質とかそういう部分もしっかり価格を含め提案してくれるというのは素人のこちらからするとすごく嬉しいし、そういう部分を期待していたので、すごく助かりますよね。
ありがとうございます(笑)モバーシャルさんはパンフレット以外も年賀状や封筒、ステッカーなどなど、印刷が必要なものは色々と定期的にやらせてもらってますが、個人的にも仲がいいゴロちゃん(山下氏)からぶっちゃけた率直なご感想をお聞かせいただきたいのですが…笑
なに言ってもいいの?(笑)
もちろん(笑)
いや、マジでありがたいよ(笑)あと、普通に同じことを別の会社でやったら、単純にもっと高いと思う。デジタルの動画って説明するのが難しい領域なんだけど、ちゃんと話を聞いてくれて、コアな部分を理解してくれた上で作ってくれるから、すごくありがたいなぁと思いますね。
社内は勿論、社外からも本当に大好評だしね。
それは僕らも嬉しいです。ありがとうございます!
こちらこそですよ。今後とも色々とお願いします!
ブランド立ち上げから5年。グリーンを使った新たなライフスタイルを提案し、現在も成長し続けるPIANTA×STANZA。
同ブランドがどのように成長し、ザ・カンパニーがどのように支えてきたのか。注目を浴びるブランドとその裏方の関係性を余すことなく公開。
Photo_Kazunari Ogawa Edit_Shii Ono
大山さんが手掛けている「PIANTA×STANZA」(以下、PS)というブランドとはどのようなブランドですか?また、どんな経緯で生まれたブランドなんでしょうか?
じゃまずは僕が今の会社に入った経緯も含めて説明しますね。PSを作る一番のきっかけというか原点は、幼いころからの「アクアリウム」という趣味が根っこにあって、この趣味が造園や庭造りを目指すきっかけとなってますね。アクアリウムというのは水槽の中に擬似的な自然、つまり川や海の環境を作り楽しむというものなんですが、そういった幼い頃からの趣味の延長で植物や緑にも興味をもち、屋上緑化のパイオニアである東邦レオ(株)という会社に入社しました。
入社後は具体的にどのような仕事・プロジェクトに関わってきたのですか?
入社後は屋上庭園のデザインとか設計・施工というのをやってきたのだけど、一番最初に携わった仕事が、エンドユーザーの家の庭とか屋上を作る仕事で、そこでは自分の作りだしたものでお客さんが喜んでくれるということを繰り返し経験しながら、とにかく無我夢中で庭や屋上庭園をつくってましたね。
今のPSの活動含め「法人」のイメージが強いですけどね。
そこから3年後ぐらいして法人営業に移ったんですよね。そこでは商業施設のプロデュースやデザインに関わるようになって。そこでも何年かやっていくうちに一度おもしろくないなというか、ギャップを感じ始めちゃって。
それはどんなギャップ?
直接お金を出す人と利用する人とが違うというギャップです。自分が作り上げたものに対してお仕事として「お金を出す人」とユーザー、つまりお客様としてそれを「体感してくれる人」がバラバラになってしまうことになんか虚しさというか、近い位置で相手をよろこばせることを実感できなかったというか。
そういうのがあって、やっぱりお客さんに近いところで作りたいし喜んでもらいたいという思いが強くなってきて。人のライフスタイルに影響を与えるような活動をしたいというのを思うようになって、植物がメインのプロダクトを作ろうとなりましたね。プロダクトを作って興味関心がある人にそれを見てもらって、触れてもらって、購入してもらって、暮らし方、スタイルに影響を与えることが出来るのではなかというのがきっかけになって。
そこでブランドを作ろうと?
そうです。プロダクトを作るとなればブランドを作らなければいけないというごく普通の流れで、PIANTA×STANZAというブランドを立ち上げました。
PSというブランドを立ち上げて、今何年目ですか?
ちょうど4年がたって、今年5年目ですね。
5年になりましたか。もう。という事は5年前から僕たちThe company(以下、TC)も関わらせて頂いているのですが、PSというブランド作っていく上で大山さんにとって一番注意している事は?
これはもう、今でも迷ってしまうのだけれども、一番難しいことはブランドを守ること。これが1番難しい。ブランドの思想であるとか、どんな価値をお客さんに届けたいのかというのはもちろん僕としてもあるんだけども、立ち上げ当初というのはブランドでもあり、事業でもあり、ビジネスでもあり、というところで、結局ブランドの質を守らなければいけないのに、手前の飯を食うためにそれをぶらしてしまったりだとか、とにかく右往左往してしまったというのが結構何回もあったりして。
ありましたねぇ(笑)
そうそう(笑)そういったところをTCさんにというか橘さんに「いやいや、そっちじゃないよ」といつも調整してもらっていたというのを常に感じていましたね。
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