台風の週末・JUU@新宿Be-waveと渋谷の全感覚祭2019.10.23
台風19号で被害に遭われた方、未だに復旧していない地域の方々へ、一日も早い復旧、そして日常が訪れますよう、心よりお祈りしております。
ほとんどの方が台風で何かしらの予定を変更されただろう。
都内近郊の方はGEZANが主催するFREEフェス、全感覚祭の動向をSNSで追っていた人も多いはずだ。私も。13日に印西の野外で行われるはずだったイベントは日程と場所を移し、台風が過ぎ去った14日の夜中から渋谷7店舗のライブハウスとクラブで急遽行われることになった。
14日といえば、先日Em recordからでた新譜が絶賛発売中のタイ人ラッパー、JUUさんのライブの日だ。これは外せない。
幸か不幸か、イベントは新宿で18時オープンだったので終わってそのまま渋谷へ行くことにした。すでに悪い予感はしている。
JUUさんは最高だった。見た目はラスタでスケーターでボンタンズボンというイカツイお方だが、腰低く気さくに話してくれてサインもしてくれた。私はミーハーなのだ。ラス1だったTシャツも買えて、久しぶりのヒップホップのライブを観てウェイヨーとかポポポッとか言ってしまって、カナダ人の彼氏を連れたベネズエラ人スチュワーデスに熱い視線を向けられるハプニングもありながら、24時前に山手線で渋谷へと向かった。
どの道を歩いてClub Asiaを目指したのかよく覚えていな。O-EastとかO-Westとかに入ったことがなかったのでどこが一番大きいステージなのか詳しく分かっていなかった。なのでとりあえず近くのAsiaを目指していた。全感覚祭の演者の半分くらいは知らない名前だ。とりあえずめちゃくちゃ流行っているらしいTohjiと、先日のフリマで友達になったthe hatchが見てみたかった。昔のドンキの方から上がって来るとラブホ街はAsia辺りからもう結構なキッズの数だ。車も亀ののろさで走っている。警官もいる。みんな2,30代で、ストリート風だったり綺麗目な感じの子が多い。パンクとかB-Boyというより今どきのミクスチャーというか、あ、こういうのをゼロ世代とかいうのか?33歳で東京に住んでいない私にはもうよく分からない。そんな客層だった。ただ、混乱とかぐちゃぐちゃとかそういう感じはなくて、けっこう静かだし、酒に酔ってどうしょもなくなってる子とかはあんまりいなかった。強いて言えば私か。
会場に入れないのは渋谷中に溢れているキッズの数から一目瞭然だった。(後のtweetで8000人集まったのではとの見出しもみかけた)
それにエントランスのIDチェックを受けていないと他の箱も入れないとのことで、IDのための列に並ぶのも馬鹿らしかった。そしてIDの受付自体もいつの間にか締め切られてしまっていた。でも腹が立つよりもこの渋谷の混沌とした状況に飲まれた感じがしていた。ハイスタやブッダの世代の後追いだった私が、初めて東京のアンダーグラウンドカルチャーの歴史的光景を目の当たりにしている実感があった。それはそれで幸せだった。
三越前の3路の街路樹の下に座りながらビールを飲む。両隣に入れ替わり座る若者のグループにいろいろ聞いて次の行き場を探していると、デリヘル譲と植木職人の2人とRootsに行くことになった。ビートライブをしているそこでもう始発までで寝ていて、寒気で起きて、日暮里辺りで早くも風邪をひいていることに気が付いていた。
朝に家に着き12時間布団で悶え、夕方起きて熱を測ると39度あった。
まだ台風は過ぎ去っていない。嵐の週末だった。