Culture

2021/04/15
13年ぶりに正社員になる・新年度のご挨拶

4月から正社員として働くことになった。(本noteの著者はThe Company社員ではありません。サブキャラです)

大卒で一度就職して一瞬で退職して以来、実に13年ぶりのことだ。

ずっとふらふらしていた私は正社員として雇われることなどしばらく考えたことがなかった。

そして、地方の短期雇用のバイトや意味不明な旅の経歴がA4紙3枚分にぎっしりと文章だけで書かれた私の履歴書を採用する会社があることにも驚いた。

 

 

 

 

就職という新しい展開に踏み切った理由は、コロナで海外へ行けなくなって旅のモチベーションが削がれてしまったり、外国人労働者の流入によっていつでもつけると思っていた仕事がなくなるといった外的要因があった。

そして多分それ以上に、今までのように遊んでくれる友人が一人また一人といなくなってしまったからだろう。みんな伴侶や家族や仕事を持って少しずつ各々の生活を始めていた。

ふらふらしているのはだんだん私だけになってしまった。

それは寂しいことだった。

 

なので、今回の就職は正直あまり積極的な動機からではない。

 

 

 

 

仕事探しは難航を極めた。

まず、気分がのらない・・・。

できれば働きたくない・・・。

場所と時間に縛られる自分を想像するだけで若干の頭痛と吐き気が・・・。

スーツを着てパソコンに向かう仕事は性格的に難しい。かといって、ただで働くようなボランティアに近い仕事やただやるだけの仕事はさらに気乗りしなかった。

出来ることならば今までの自分の人生の延長線上にあるような何かが出来ればという漠然とした思いから求人サイトをスクロールする。

いつものように友人づてで仕事を探してもいいが、そうすると今までの世界の延長線から抜け出せないと思い、あえて一般の求人を見てみることにした。

私の希望する仕事は果たしてこの世界に存在するのだろうか・・・。

 

国家資格取得や温泉の湯守りという大穴候補もあがりつつ、あるページにふと目がとまった。

東京にほど近い限界集落で、農業、アウトドアガイド、キャンプ場管理など多義に渡る業務、というものだった。

待遇も比較的に悪くなく、会社のサイトを見ると私と同年代くらいの男性2人が巨大な舞茸を手に持って爆笑している写真が出てきた。

 

村は奥多摩の先にある丹波山村という所だった。

早速行ってみる。

すると、あぁ、しばらくここに住むことになるのか、と、淡い希望と諦めにも似た開き直りのような心境を抱いている自分がそこにいた。

私は家に帰ってすぐ、「娘さんを私にください」ばりの勢いで履歴書を書いて送付し、めでたく縁談は結ばれたのであった。

勢いだった。

 

 

 

 

4月1日からピッカピカの出直し社会人として働いている。

山の桜は丁度満開を迎え、タラの芽、ワラビ、山椒の花達が新芽を伸ばし始めた。

私の不安定な出発を後押しするかのように、暖かく柔らかい春がやって来た。

 

本年度もThe Companyを、サブキャラの書くnote共々、何卒宜しくお願い申し上げます。

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