6月号のナショナル・ジオグラフィックの表紙は大きなマリファナの葉の写真。
種々の難病に対してその未知の力がどう影響するのか。
科学的な見地から世界のマリファナ事情を特集している。
宝島やスペクテーターなどのサブカルチャー雑誌ではたびたび特集されたり、その広告に登場したりするマリファナだが、それがナショナル・ジオグラフィックともなるとそれはただごとではない、気がしている。
記事によれば、アメリカ、イスラエル、スペインなど、国やその中の州によってはマリファナの喫煙は容認、非犯罪化されている。
カナダ、オランダでは政府が医療用大麻の製造、販売を支援する計画を推進している。
僕が南米を旅していた時、ウルグアイはマリファナの使用、栽培、売買を認めるという驚くべき政策を打ち出した。
ブラジルやアルゼンチンのヒッピー達がこぞってその話をしていたのを思い出す。
世界中でマリファナに対する見方が変わってきている。
日本では未だおそろしい麻薬の類に入るマリファナ。
好きな人、嫌いな人がいると思うが、もはやマリファナが人生を台無しにする危険なドラッグであるという考え方は古い。
そんなことを海外で発言したら、地球は平面です!と言っているのと同じことだ。
しかし、マリファナの効果についての多くは未だ科学的根拠に基づいては断定されていないことが多い。
衰弱性の不安定発作が起こる可能性や、遺伝的な要素があれば統合失調症の発症の引き金になりうるという論文も発表されているようだ。
未だその力は謎めいている。
しかし、マリファナという存在がこの閉塞的な時代に一石を投じる可能性を秘めていることは確かだと思う。
資本主義の崩壊や、意識の転換、酒税やたばこ税からの離脱など、マリファナが社会で肯定的に捉えられるようになれば社会変革は避けることは出来ない。
これこそが、マリファナが犯罪化されている根本だと僕は思っているし、マリファナの持っている本当の力だと感じる。
むしろ、アメリカを含む世界の先進国がマリファナを商売にしていく時代に、厳しい規制があるのは経済的には逆効果だ。
今ここでこそアメリカを追わなくてどうするのだ!
と、少し熱くなってしまったが、じつは大学時代にゼミのプレゼンテーションでマリファナの諸問題について扱ったことがある。
その時の教授のつめたかったこと。
世界が、正しいことに正しいといえる時代を願ってなりません。