今月頭からコスタリカで暮らしている。
柄にもなく青年海外協力隊に応募し、あれよあれよとことが進んで2年間ここに住むことになった。
一応、ボランティアという名目でここに来ているが、コスタリカは近隣の国と比較して先進国の援助を必要とする国ではない。走っている車はきれいな新車ばかりだし、首都のサン・ホセの危険地域であっても浮浪者は少ない。教育や医療の水準からしても、ボランティアの仕事は日本人が想像するような命に直結するようなものは到底想像できそうもない。
首都を離れれば自然を観光資源とする「エコツーリズム」発祥の国らしく、トロピカルな亜熱帯の緑とその国の名(美しい海岸)の通り本物のサーファーズパラダイスが永遠と続いている。日本でも値の高いブランドコーヒー豆と、中南米の美人大国の一つにあげられる女性の美しさは世界中でも胸を張って「いい国でしょ」と自慢できる国に間違いがない。
4年前に来た時は去るのが惜しくなるほど綺麗な国だった。
私はそんな幸せいっぱいコスタリカのとある町の芸術学校で環境教育を指導することとなっている。
芸術に関しても環境教育に関してもド素人な私が、本場の大自然の中にある美しい文化に投げ込まれるという感じなのだ。これはどう考えてもあちらのためでなくこちらのためのボランティだと思う。
誰にも申し訳ないと思う必要は全くないが、正直申し訳ないなという気もなんとなくしてしまう。
青年海外協力隊は税金で成り立っていて、緑色の公人用パスポートで海外へ派遣される。
「これ売ったら高いんだろうな」などとくだらないことを思いつつも、「オフィシャルに海外を楽しんでいいんですよ~」と言ってもらっているようでいつもとはひと味違う気持ちでの海外暮らしが始まっている。
首都での一ヶ月の語学研修が終わった後、赴任先の学校へといよいよ派遣される。
できるだけ、コスタリカらしくない場所で、コスタリカらしからぬ生活が送れれば、と思っている。