コロナでやり玉になったライブハウスやクラブ。
大阪で友人が経営するDaphniaもパーティー自体が中止になりクラウドファンディングを行うなどしてなんとかその存続を保っていた。
私が今回行った時には自粛の山場は越えていてパーティーも再開されていた。
金曜の夜、DJ KA4U主催のブレイクコア周辺のイベントでがっつり朝まで踊らせてもらう。Newtone recordのサイトにも告知がのるNICEパーティーだ。
Daphniaは都心の中心から外れているため難波や梅田でできなくなったパーティーを急遽引き受けることがしばしばあるらしい。
他のクラブではコロナのために集客はやはり減っているらしく、例えばキャパの半分の数のチケットしか売らないという対策をとってもその数がはけることはないらしい。つまりお客さんが警戒しているということだ。
でも、ダフニアの客層はやはりなんというか、ちょっと飛んでいるというか、みんな本当に音楽好きね、みたいな方々ばかりなのでこんなご時世でも暖かく熱い。お客さんが陰謀論者とかコロナは風邪とか言っているわけではなくて、なにかその、壁を越えて行くエナジーみたいなものの密集度を体感した。
このご時世でパーティーやるオーガナイザーってすごいな。
その翌日、同じくDaphniaで開かれる長丁場のサイケトランスのパーティーで私は人生初のバーカンに立つバイトを仰せつかっていた。前回のコラムでも書いた古着屋Lion Magicでカクテル柄のアロハをわざわざ買ってその日を学生のように楽しみにしていた私。だがしかし!吉村知事が突然のタイミングでなんちゃら措置を講じたため、流石のサイケのオーガナイザーもパーティーをキャンセルせざるを得なくなってしまった。DAMMM!
その後も大阪の状況は緊迫して12月後半までのパーティーは中止になってしまった。
Daphniaが予定していていたパーティーでは、Make moneyしているDJへのPay backも少しすると言っていた。良心的な箱だ。みんな助け合いだ。
いろいろな充足感を覚えて朝9時過ぎに宿へ戻る。
世界中の旅行業の苦境は言うまでもない。大阪でいつも世話になるHostel Chill Outも例にもれず12個のベッドが並ぶ広々としたドミトリーは終始貸し切りだった。
TripAdvisor登録の宿数は激減し、大阪の安宿も一つまた一つと減っている。
そんな苦境を生き抜くChill Outオーナーのノリさんにも元気になってもらおうと居酒屋へ連れ出す、が、しかし、負のオーラ全開だ・・・。
ノリさんはきっと今人生の踏ん張りどころだ。
そのドレッドの勇士を再び取り戻すためにもいい道が開けることをただ祈るばかりだ。
(Chill Outは桜川という難波からすぐの徒歩圏内にあります。人通りも多く一階で店舗を開くにも好立地です。何かアイディアのある方はよかったらご連絡してみてくださいね)
大阪に滞在する期間は決めていなかったのでずるずると10日が過ぎようとしていた。
その間、バーカンや他のバイトの誘いがあったり、宿の手伝いの代わりにタダで住んでいいよと言ってもらったり、居つくための繋がりが与えられて本当に有難かった。
コロナ禍。私のようにフレックスな人生の人間には何か出来るだろうか。何ができるだろうか。自分がどうやったら生きていけるのかという考え方から、どうしたら好きな人や土地やモノを生かすことができるのか、みたいなことを世話になった大阪で考えさせられた。
9か月ぶり、実家に帰ろう。