Culture

2022/07/07
異空間で食すジビエ

 
 
金曜夜の7:30、
賑わいを見せる新宿三丁目一角の雑居ビル。
狭く薄暗いエレベーターの中に、上司と二人。
 
 
いよいよこの時が来たか、と胸を高鳴らせながらドアが開くとそこには___
 
 
 
 
 
目に飛び込んでくる赤く眩いネオンライトの光、談笑する人々の机に並ぶ肉料理の数々…
 
 
ここは知る人ぞ知る新宿の肉バル「パンとサーカス」。
獣肉が食べたい!という私の要望に応える形で、私は上司と共にこの異空間に訪れたのだった。
 
 
 
 
 
店内に並ぶ焼酎漬けの数々や、意味深なモニター映像に圧倒されながらカウンターに着席すれば、
店員さんがメニューについて説明してくれる。
各々気になるモノを何品か注文し、1杯目は生ビールで乾杯。
 
 
 
 
お通しは青森名物「源たれ」で炒めた豚と鹿肉を、厚切りのバケットに乗せた一品。
甘いタレが柔らかな肉に絡みつき、パンのじんわりとした旨味と混ざりあえば、ぐびぐびとビールが進む。
 
 
 
お次に登場したのは「鴨の自家製生ハムサラダ」。
旨味が凝縮された鴨の脂身と、新鮮なグリーンのサラダがベストマッチしたこちらはハーフサイズでも食べ応えバッチリ。
 
 
 
 
 
パンとサーカス名物、「当店イチオシ5種盛り」はこのタイミングで登場。
「鹿、カンガルー、ダチョウ、カモ、猪」の5種のグリルが盛られた一皿は、肉の旨味を堪能できるサイズ感と焼き加減。
ひとくちで頬張り赤ワインを口に含めば、あっという間に至福のひととき。
それぞれ味わいの違う肉達が自身の味覚にアプローチしてくる感覚は、まさに獣肉の口内ハーレム状態。最高だ。
 
 
 
「ウサギと人参のクリームパスタ」はカルボナーラのようなコクのあるクリーミーな味わいが絶品。
酒を飲むと麺が食べたくなる、という欲求を余すところなく満たしてくれるニクいやつ。
 
 
 
 
 
 
 
香辛料と香味野菜を使って鹿肉を丁寧に焼き上げたおつまみ、「ジビエパテ」。
スライスされたナッツの食感と鹿肉の旨味が絶妙な一品。アルコール摂取がついつい進む、止まらない。
 
 
 
 
 
 
肉と酒をたっぷりと堪能し、次回は是非とも幻の珍味「ツチノコ」を食べに訪れたいなんて思いながら店出ると、
バーチャル世界から現実世界に引き戻されたかのような不思議な感覚にくらくら。
 
 
 
新宿の異空間でジビエが楽しめる店「パンとサーカス」。
皆様も是非一度、訪れてみてはいかがだろうか。
 
 
Written by 桒原

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